探鳥会レポート<H湖編>3/3話 2023年5月 ツバメで仕上げ
先日、ゆる支部の探鳥会に参加しました。
探鳥場所は、H湖という山の上にある湖です。
集合時間は4:00。
朝日を浴びながらの探鳥でした。
探鳥会ご一行は道路を渡って、明るい林に着きました。
日が差すところには白い花をつけた山野草がたくさん生えていました。
植物に詳しい人がこの日は参加していなかったのですが、
「ナルコユリが今年も咲いている」
「アマドコロが増えた」
などと言い合っていました。
この林にはコサメビタキがいるそうです。
小鳥はすばしこく、私の目にはまったく捕らえることができませんでした。
探鳥会ご一行が足を止めました。
「この一角にコサメビタキがいる」
みんなで様子をうかがっていたら
シシシシシ!
コサメビタキが小さく声を上げました。
「コサメビタキが警戒の声をあげているよ」
「きっとひながいるんだよ」
かわいそうなので、そっと離れる探鳥会ご一行でした。
このまま真っ直ぐアスファルトの道を進むと集合場所に着きます。
歩いている途中でこんな鳴き声が聞こえました。
ホイホイホイ……
まさか、サンコウチョウ!?と思ったのですが、声の聞こえた感じはちょっと遠く、しかも周囲に人がいませんでした。
先ほどの声がサンコウチョウなのか確認できませんでした。
集合場所である駐車場に全員が戻ってから、鳥合わせとなりました。
探鳥会で観察できた鳥を照らし合わせる作業です。
「ホオジロ、いましたね」
「コサメビタキ、いましたね」
「トビ、いましたね」
「ツバメを見た人はいますか」
「いなかったですね」
役員が用意した一覧表を元に鳥合わせをしました。
これは過去の探鳥会で観察した鳥を元に作られているものです。
「この他に見た鳥があったらお願いします」
そのときに
「サンコウチョウが鳴いていました」
と言った人がいました。
私もすかさず「私も聞きました」と手を挙げました。
空耳じゃなかったと嬉しく思いながら。
サンコウチョウが観察できた鳥に加わりました。
一覧にハシボソガラスが無く、カウントから漏れていたので
「ハシボソガラスがいたと思います」
こう言ったら
「ハシボソガラス、いたね」
役員さんが証人になってくれました。
鳥の数を数えて、全部で29羽だと言い合っていたときのこと。
ちょうど上空をツバメがツィーと飛んでいきました。
ツバメは本日はまだ観察されていません。
大慌てで役員さんに
「ツバメ!ツバメ!」
と言ったら苦笑されました。
「まったく……」
「こんな些細なことで幸せになってくれる皆さんで良かったです」
それから私に向かって
「なんていうツバメだった?」
ツバメは何種類かいます。
先ほどのは腰が白くも赤くもありませんでした。
迷わず答えます。
「普通のツバメでした」
役員さんは
「ただのツバメを追加してください」
こうして早朝から始まった探鳥会は終了しました。
朝7:00の事でした。
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