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アオサギと青い湖 探鳥会レポート<Sダム・T原編>1/2話 2023年10月

 先日、ゆる支部の探鳥会に参加してきました。
 集合場所はSダムです。

 集合場所に着いて準備をしているときに、役員が大声で叫びました。

 「飛んでいるよ!」

 大急ぎで準備して駆けつけたのですが
 「……いっちゃった」

 目撃した人たちは大はしゃぎでした。
 「出たよ、クマ(タカ)!」
 「湖の上をずっと飛んだんだから!」
 「今日は最初からクマちゃん出ちゃったよ」

 見られなくて、かなり残念です。

 火山があるおかげでSダム湖にそそぐ川の水は強酸性の温泉です。
 生き物が住めない川に石灰を投入して中和させて、Sダムでたまった石灰を取り除いています。

 そういうわけで、Sダムは入浴剤を連想するような白濁した青い色をしていました。
 今日は休日、石灰を取り除く工事をしていないので、少し澄んでいるような気はしました。

 そのとき、ダム湖にアオサギが舞い降りました。

 浮きの上に立って湖を伺っていましたが、ここは生き物が住まない酸性の湖です。
 何を見ていたのか不思議。

アオサギ

 定刻になって集まるように声がかかりました。
 集まって円陣を作り、コースの説明と自己紹介がありました。

 朝早く来た人はここでオシドリを見られたそうです。
 でも、今はどこにも見えないらしい。

 ダムの近くで
 「いないねぇ」
 双眼鏡を見ながら唸る参加者でした。

 参加者のひとりが、朝、オシドリを見た辺りまで案内してくれました。

 ダム湖へ注ぐ川沿いの道を歩きました。
 この川は硫黄温泉+中和剤の白なのか、にごった黄土色をしていました。
 「いないねぇ」

 「朝はここにいたんだけど」
 「鳥に会うのは、まぁ、運だから」

 オシドリに会えなくても、気にしないで戻る探鳥会ご一行でした。

 近くの山の上空でカケスがジャージャー鳴きました。

 しばらくするとミィーミィーという鳴き声が聞こえました。
 「なんだろう、今の」
 耳を澄ませる探鳥会ご一行。

 ゆる支部代表のYさんが
 「カケス」
 こう教えてくれました。

 「ジャージャーって」
 「カケスはジャージャーって鳴くけど、猫みたいにも鳴くから」
 「えー!」
 「カケスの可能性が高い」

 探鳥会ってすごいなぁと、こういう時にいつも思います。

 たぶん、カケスがミィーミィーと鳴くとは図鑑に載っていないと思います。

 カケスの可能性が高いだなんて、種類を断言しないところもいい。

 ダムの堤体の下からホオジロが聞こえたと言う人がいました。

 ダム湖の底から出てきている枯れ木にセキレイがいて、みんなで見当を付けたりしました。
 正体はセグロセキレイでした。

左よりに
セグロセキレイ

 役員の合図で集合場所に戻り、移動することになりました。

2につづく。


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