鳥見散歩<N貯水池編>レンコンと鳥
先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとN貯水池に行きました。
モカさんから鳥に関するニュースが時々送られてくるのですが、その中に「カモ類がレンコンを食べるので農家が困っている」というのがあったのです。
私が夏にN貯水池に行ったとき、蓮の花がたくさん咲いていたので「マガモがレンコンを食べているのを見られるカモ」とモカさんにメールしたところ、行ってみようということになりました。
N貯水池は田んぼが広がった中にあります。
巨大なプールにしか見えない貯水池です。
泥がたくさんたまって、枯れた蓮の茎がたくさん立っていました。
一応管理されているらしく、重機で泥をならしたような一角もありました。
池にはたくさんの水鳥が来ていました。
マガモ、カルガモ、オオバン、コガモ……1羽だけオナガガモがいたり。
モカさんが不意に言いました。
「いた、カワセミ」
モカさんはとっても親切丁寧にカワセミの居場所を教えてくれました。
「本当だ!」
そう言った途端に飛び去るカワセミ……
しかし、近くに止まってくれました。
カワセミを驚かさないようにじりじり近づいたのですが、結局、逃げられてしまいました。
惜しい……。
モカさんが不意に言いました。
「オオバンが何かくわえている」
見ると、オオバンはなんだか分からないかたまりをくわえています。
とても嬉しそうに。
他のオオバンがそれを見つけて追いかけて奪おうとし、かたまりをくわえた子は大慌てで逃げました。
「何、あれ?」
「魚?」
「奪い合うような物……?」
あとで写真を見て分かるのですが、オオバンがくわえていたのは蓮の根っこ……レンコンだったようです。
モカさんが不意に言いました。
「あー、カルガモがかわいそう」
モカさんが見ている方向を見ると、カルガモがかたまりを飲み込めなくて、なんとか吐き出そうとフガッとしました。
「出せた、よかった!」
安堵しているモカさん。
「なにかねぇ、あれ」
「なんだろうねぇ」
これは推測なのですが、カルガモが格闘していたのはたぶん……レンコンのくびれ。
この池にある物で、食べられて、そこそこ大きさがあるもの。
おそらくレンコンのくびれ部分ではないかということになりました。
変なものを食べていたのではなくてよかったと安堵するモカさんでした。
カモ類は本当にレンコンを食べていたということが確認できて、知的好奇心が満足した私たちでした。
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