【表紙イメージとリンクさせて読む】女王の百年密室
表紙の写真はクリスティナ・ガルシア=ロデロというスペインの写真家の作品だそうでこの写真の世界観が小説に反映されているといっても過言ではないかもしれません。(森先生も実際にインスパイアされたと仰っているようですし)
ミチルと相棒のロイディ(ウォーカロン)がこの表紙のような高貴な美しさを持つ女王の街へ導かれるのですが、殺人事件が起きてしまいます。
この街では外の世界では「死」と認識されるものが、「眠り」と捉えられており、殺人であっても「眠っただけ」とされ、誰が殺したのかを探ったり、犯罪者を裁くことはありません。当然外の世界から来たミチルは殺人事件の犯人を捕まえようとしますが…
この百年シリーズは「wシリーズ」「wwシリーズ」と繋がっていきます。先にこのシリーズを読んでいるので結末はだいたい分かっているのですが、飽きることは全くありません。
wシリーズ、wwシリーズとは違う、詩のようにミチルの内面が描かれていて、結末を知りたいと思いながらも、この世界に浸っていたい、本を閉じたくない、という気持ちにもなります。
そして最後は他のシリーズでもあるような予測のつかないトリックももちろんあります。
「S&Mシリーズ」や、「スカイ・クロラシリーズ」が人気とは思いますが、個人的には、このシリーズが(「百年」「w」「ww」すべてを一つのシリーズと考えて)一番好きかもしれません。
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