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エクトプラズム

エクトプラズムとは19世紀後半の生理学者
リシェによって作られた言葉で、後に心霊
主義において物理的心霊現象を起こすための半物質という再定義がなされました。
(この場合の半物質は自然科学の用語とは
全く異なるものです)

心霊主義におけるエクトプラズムとは物質界の人間である霊媒者の幽質素と生体エネルギーを取り出したものに、霊界の存在である霊の幽質素と霊体エネルギーを加えることで作り出されるのだそうです。

簡単に言うと「生きた人間の幽質素」+
「霊の幽質素」、「生体エネルギー」+
「霊体エネルギー」で出来上がるものだと
言っています。

この場合のエネルギーとは物理学の
エネルギーとはニュアンスが少し違います。
私の言っている「サトル•エナジー」
のことです。

ただし、この概念には何らかの誤謬が含まれている気がします。

「霊」を物理的観測の対象とするため、物質界と霊界の中間にある半物質であると定義している所に問題があるような気がします。

初期のエクトプラズムは、リシェによれば、唾液に似た成分で、白血球、上皮細胞が
含まれるといい、別の学者はエクトプラズムから食塩とリン酸カルシウムを検出したと
言っています。

エクトプラズムは万人が有していますが、
一部の霊能力を有した者だけが、体外に出すことが可能ともされています。

また、この霊能力を有した者が肉体的危機に晒された時、体外に出て、クッションのような役割を果たすとも考えられています。

霊能力を持つ者のうち、意識的にエクトプラズムを体外に出すことが可能な場合、その放出の最中、強い光を当てたり、勝手に手を
触れたりすると、エクトプラズムを出して
いる本人の肉体に強烈なダメージを与えるともされています。

そのために、かつての心霊実験中には、会場に暗幕を張り、薄暗い状態に保ってきたという根拠になっていますが、懐疑的な立場の者に対し、トリックやマジックなどではないかといった更なる疑いを持たせる結果を招いてしまいました。

近年、「エクトプラズム」という言葉はあまり遣われなくなりました。

心霊主義者達が、霊を生理学的、物理学的に
証明できるのではないか、という期待のあまり、「半物質」という、いわば折衷案を採用したように思われてなりません。

結果的にリシェが提唱したエクトプラズムと
いう概念から乖離してしまいました。

今、最もブラッシュアップが必要な単語の
一つではないでしょうか。


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