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【発達障害】WAIS-ⅣとCAAAS受検⑥

■WAIS-Ⅳ(ウェクスラー式成人知能検査)

さて、そして気にされる方が多いであろうWAIS。
この検査は、能力別の知能の偏りを見る検査で、対面で専用キットを使って2時間くらいかけて行う。
検査結果を出力してもらうだけでなく、具体的に対策も含め所見をフィードバックしてもらう事が重要で、フィードバックが受けられなければ正直実施する意味は殆どないと言えると思う。

診断自体は生育歴のヒアリング、家族からの象徴的エピソードのヒアリング、通知表の内容とコメント&連絡帳などの確認、DSM-5に準拠しての問診、AQ(アスペルガー尺度)とCAAAS(ADHD評価尺度)を組み合わせて相対的に評価して行われるものなので、WAISだけで診断したり、あやしい脳波測定とかで診断出してるところは発達障害の知識がない医者なのでそこで治療を受け続けること自体がぶっちゃけ無駄です。
そして検査ごとに心理士さんからフィードバックしてもらえて、長期的スパンで心理療法やデイケアや具体的対策の相談ができる、カウンセリングが受けられるところでなければ通う意味がないと思います。
障害は診断して終わりではなく、問題点を補ってどううまく使うかなので。

■結果がこちら。

自分以外の当事者の検査結果が気になる人は多いと思いますので取り急ぎ先に出しちゃいましょう。

そう、わたしは言語理解で全てをカバーしてきたのろま…
対策まで含めためちゃ詳細なフィードバック

■知能指数の変化

小学校入学時(おそらく田中ビネー)、高校入学後(おそらく田中AB)等に時間をとって一斉に行なった知能検査では130台が出ていた。
しかし、当時の検査ではどの能力がどの程度発達している、或いは発達していないというのは明確ではないので、家庭訪問時や進路指導時に担任から聞いたが正直その結果をどう活かすかという参考にはならなかった。
今回は全指数が90と平均の下になっている。
加齢した分明確に衰えているし、健康状態も良くないこと、昼夜逆転気味のため午前の時間は眠気が強いことも多少影響しているかもしれないが、全体的に予想していた値、状態に近かった。
今回検査してよかったのは、どんな能力に問題があるかが明白になったこと、自分のとってきた対策が間違っていなかったことが確認できたことだ。
全指数の変化があったとしてもこれまで学習や就労で著しくついていけなくて困ったということは特になかったので「知能指数が全てではない」というのは確かにそうで、やはり問題はあくまでも能力の差、指標間の落差、偏りなんだと思う。

■ディスクレパンシーとは

その指標間のズレ(差異)のことをディスクレパンシーという。
指標得点の間(または群指標)、下位検査得点の間に大きな得点差異がある場合、”ディスクレパンシーがみられる”とされる。
具体的にはこれが15以上ある場合は、「発達障害の疑いあり」と判断される。
発達障害ではない人は5~6以内に収まると言われる。

わたしの結果を見ると言語理解(VCI)とその他3項目の間の差異が全て15以上ある。
言語理解(VCI)と処理速度(PSI)の落差は本当にひどくて38。
そして更に、知覚推理(PRI)ワーキングメモリ(WMI)は全指数に近い現実的な数値だが、それらと処理速度(PSI)の差もまた12,13もあり15に肉迫している。
そして処理速度(PSI)の下位検査である「符号」と比較すると「記号探し」は得点が大きく下がっていた。

■<参考>検査項目について

●言語理解(VCI)
 下位検査は単語、類似、知識
●知覚推理(PRI)
 下位検査は絵画、積木模様、行列推理
●ワーキングメモリ(WMI)※旧「作動記憶」
 下位検査は算数、数唱
●処理速度(PSI)
 下位検査は記号探し、符号

■<参考>WAIS3までの検査項目

下位検査が言語性IQ・動作性IQという2つの群指標で分けられていた。
●言語性IQ:「言語理解」と「作動記憶」から算出
┗単語:学習や理解の程度、および語彙の言語表現力
 理解:抽象的な社会慣習、規則、経験を扱う能力
 算数:算数問題を暗算する集中力・作動記憶
 類似:抽象的概念の理解
 数唱:注意力・集中力・作動記憶
 語音整列:注意力・集中力・作動記憶
 知識:教育学習文化によって獲得した一般知識 
●動作性IQ:「知覚統合」と「処理速度」から算出
┗絵画:完成視覚的細部を素早く感知する能力。
 符号:視覚的-運動協応、運動と心のスピード。
 積木模様:空間認知、視覚的抽象処理、問題解決力。
 行列推理:非言語的抽象課題解決力、帰納的推理、空間推理。
 絵画配列:論理/逐次的推理、社会見識。
 記号探し:視覚認知、スピード。
 組合せ:視覚分析、統合、組み立て。
※理解、絵画配列、組合せ検査の点数は群指数の算出には使われない

検査内容の分析は…次回に続く!

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