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タスク管理(10)                               あるいは「流氓の小さな夢」

第9回までの内容のまとめ

十二味にいた红鼻子ホンビーズ―と取引ができたので 
Dディのノルマが残り300gとなり、 
狂犬の明に会うために、本部アジトに向かう。 

しかし、俺のノルマが残り 5Kg で残りの売人は8人と厳しい。 

日数的にはあと八日。 


タスク管理(10)あるいは「流氓の小さな夢」

本部アジトの近くにある鍾氏家祠のそばにある屋台を
端から見て歩くが、まだ時間が早すぎるのか、狂犬の明はいない。 
「おい、Dディ、狂犬の明はいなそうだから、
俺はローがいそうな店へ行くがお前はどうする?」
「あっしも付いて行きたいㇲけど、ダメㇲか?」
「良いが、南進の居場所はいつ調べるんだ?」
「大丈夫ㇲ。何とかします。」
「そうか、それなら付いて来い。」

ローはサウナ好きで、大体、この時間だと皇帝か東方にいるはず、
まず近い東方へ向かう。

東方のマネジャーに金を握らせ、人探しをさせてくれと言うと
「誰を探しているんだい?」
「ローさな。」
「ローなら、今、風呂だ。入っていくなら、声をかけさせるが?」
「おぉ、助かる。」
マネジャーが電話でローさんに話したいと、龍さんが行くと伝えている。
「悪いな。」と、Dディの分も払うと、
龍哥ロンあにき、ごちになりまㇲ。」
案内係がロッカールームに案内して、裸になり腰にタオルを巻くと
風呂へ向かう。

風呂につかっていたローが目ざとく見つけて
「おぅ!龍弟ロンディ!」
「ローあにき、ご無沙汰しています。」
「こんなんところまでなんだ?」
周りを見回して、誰もいないのを確認してから、
「サム兄貴がタイに行っているのは知っています?」
「おぉ、知ってる。 良いブツが入るちゅう話か?」
「今回は、少し多めに頼めないかと思いまして」
「どれぐらいだ?」
「1.5 Kg か 2 Kg ぐらいお願いしたいのですが?」
「う~ん、今は金がないからなぁ。」
「2 Kg だと幾らだ?」
「6000 HK$ですが?」
「半分、後払いでどうだ?」
「一か月後に半分もらえるなら、OKでサ。」
「よし、それでいいぞ。」
「じゃ、あっしらもサウナに入らせてもらいます。」

サウナに入るなり
龍哥ロンあにき、すごいですね!」
「おぉ、予定通り、4000 HK$の1.5 倍で半分一か月後で決まった。」
「すごいㇲ。」
「まぁ、今日は運が良かったな。」

ゆっくり風呂につかり、本部アジトに戻る。

                     ( 第10回/第1672回 )

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