見出し画像

ヨーロッパにおける一部ソニー製品の自主的出荷停止発表について 2002年02月26日

あまり知らない人も多いと思いますが、
2002年にソニーのプレステで大問題が発生して、
天下のソニーがつぶれるかもしれないと言う話がありました。 

その時の、ソニーの発表した記事をそのまま載せます。 

ソニーのグループ会社のソニー・ヨーロッパは、
ヨーロッパにおける一部ソニー製品の自主的出荷停止について
発表を行いましたので、以下にプレスリリースの
日本語訳を掲載いたします。

ヨーロッパにおける一部ソニー製品の自主的出荷停止について
(ロンドン時間2002年2月18日午後5時半
配信のソニー・ヨーロッパ・プレスリリースの日本語訳)

昨年10月、オランダ当局はヨーロッパ向けPS oneゲーム機の
周辺機器の一部に、同国規制で許容されるレベルを超えた
カドミウムを含有しているものがある、と判定しました。

これを受けてソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパ
(SCEE)は、当局による同国法の解釈には疑義を留保しながらも、
状況改善のため速やかに対応策をとりました。
オランダ当局からSCEEには対応完了のための期間として
2002年3月末までの猶予が与えられています。
SCEEは、一連の積極的な対応を通じて、
同国規制に適合した該当周辺機器を確保し、
不適合品と交換の上、ゲーム機のヨーロッパ市場向け出荷を
12月中旬より再開しております。

PS oneと同様の状況がソニー製品全般についても
存在する可能性が否定できないことから
ソニーは、オランダ当局の法令解釈には
SCEEと同様の疑義を留保する一方、
PS oneの対応と並行して全ソニー製品についても
自主的に検査を開始いたしました。

ソニーが提供している製品と周辺機器が多岐に渡るため、
検査のプロセスは現在引き続き継続しておりますが、
これまでの調査の結果としてソニーは、
ヨーロッパ市場向け製品の一部の出荷を停止し、
一部モデル在庫品の周辺機器、ケーブル、アクセサリー類を
適合品に交換する作業を開始いたしました。
なお、現在生産されているヨーロッパ向け製品の同梱品については、
既に全製品がEU規制適合品となっております。

当措置によりソニーのお取引先様にはご迷惑をおかけしますが、
新規出荷分並びに交換完了品は
もうまもなくお手元にお届けできる予定です。
今回の一時的出荷停止措置の対象となるヨーロッパ市場向け製品は、
同市場における現行モデルの約7%です。
現時点での試算では、当出荷一時停止にともなう
ソニーの当期連結売上高への影響は
約130億円、交換コストを含めて当期の
連結営業利益に与えるマイナスの影響は
2002年3月31日の年度末で約60億円の見通しとなっております。

カドミウムを含有するプラスチック類の使用では、
ユーザーの健康への危険はないことが確認されています。
但し、プラスチック類の使用後の不適切な廃棄による
長期的な環境への影響を避けるため、
政府規制並びに企業の自主規則では
プラスチックに安定剤や顔料として使用される
カドミウム含有量を制限しております。

当時、これはソニーショックと言われ、

製造していたモノは、ここに書いてあるようにプレステワンの簡易版で、
それのコントローラー用のコードにカドミが含有されていました。

ヨーロッパで始まった、電池の廃棄物規制から始まった、
グリーン調達への道になります。 

この話は現在まで続いており、
製造業にとって避けては通れない話ですので、
少しずつ記事にしようかと思います。

関連記事:
環境管理物質の流れ(1) 
環境管理物質の流れ(2) 
龍華工場から長安工場に移転した理由 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?