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#24 ノルウェー・トロムソ編 「晴子さんとトゥとの出会い、そしてまた一人になる」


2015年6月3日(後編)


美術館を出て港に向かった。



そこには大きな船が到着していた。


俺はこの船を見て初めの日本からロシアへ向かう船を思い出した。


あの時の気持ちが胸に蘇る。まだ一ヶ月も立っていないのに凄く懐かしく感じる。


本当に色んな出来事があった。色んな人に助けられここまでやって来た。


そしてまた俺は助けられている。


色んな思い出が胸を締め付ける。また涙が出そうだ。


この旅に出て本当に涙脆くなってしまった。



そこから晴子さんと連絡先を交換する為にFREE Wi-Fiが飛んでいると言う図書館へ。


三人であーだーこーだと言いながら連絡先を無事交換し終えた。


そして色々な話をした。


話は俺らの旅の話へ。


晴子さんは自分の子供を思うように俺らの旅の話を聞いてくれた。


これは俺がするべき話じゃないかもしれませんが、俺なりの考えを述べたいので。


ミツは一度日本へ帰って態勢を立て直したいと考えていた、準備不足を痛感して。


でもそれは逃げになるんじゃないか?


そして回りの反応は?そんな事を考えると一度帰国すると言う決心が付かなかったそう。


晴子さんは「即答で帰りなさい!!」とミツを叱った。


それは母親が子供を心配する様な顔に俺には見えた。目には涙が滲んでいたように思う。


準備を改めてする事で日本で無事に帰りを待つ人達に掛けなくて言い心配を掛けなくて済むようになるからだ。


ミツが一度帰国して態勢を整えもう一度出発する事に俺は大賛成だ。


旅に出て必要な物、不必要な物、旅の仕方、やり方、色んな気付きがあった。


それらを一度日本へ持ち帰り練り直す。


次、旅に出た時はもっと心に余裕を持って旅を楽しめると思う。


ただ一緒に出発した相方としてはやっぱり寂しい。


一人の夜も何処かでミツも頑張っいると思う事が心の支えになって来た。


まぁとにかく俺は一度帰国する事は逃げだとは全く思わない。


今はミツとまた別れたのではっきりとした事は分からないが、どちらの判断を下そうがミツの自由だ。


ただそれが直感を信じた行動であり、良い方向に転がる事だけを俺は願う。


そしてこの後晴子さんの家で何と晩御飯を御馳走になることに!


本当にありがとうございます!


晴子さん「ご飯あるよ!お味噌汁あるよ!何が食べたい!?ハンバーグを作ろうか!?」


朝から薄いサラミ四枚と薄いチーズを二枚食べただけだ。話を聞いてるだけでヨダレが出そうになる。


晴子さんは一度家に帰り、もう一度迎えに来てくれることに。


二人になり改めて色んな事を話し合った。


時間が経ち晴子さんと晴子さんのパートナーのトゥが迎えに来てくれた。


優しい笑顔の叔父さんだ。


トゥの家に到着。


オシャレー!!



ベランダから見える景色。



いや〜スゲェ…。



トゥのギタープレイ!うまっ!!



俺も少しだけ弾き語りをお披露目さしてもらった。


歌い終わるとトゥは優しい目でニコッと笑顔を見せてくれた。



久々に飲む日本のお茶。andハッピーターン。美味すぎる…。



そしてー!!そしてーーー!!!!
きたあぁぁぁぁーーー!!!!



頂きます!!!!


美味い!!美味い!!美味いぃぃぃーーー!!!!


御飯を食べている間美味いしか言ってないような…。笑


美味しさと懐かしさで、御飯を頂きながら涙が出そうになる。


ご飯三杯頂きました。笑


御馳走様でした!!


本当に本当にありがとうございました!!


この御恩は一生忘れません!!


そして少しゆっくりさしてもらい、近くにある湖へ連れて行って貰えることに。


そこもまた自然が凄かった…。



晴子さんが言っていた。ノルウェーは人が自然を守っているんだと。本当にそう思った。


いや、自然の中に人が住まして貰っている。
そういう自然に対する感謝の気持ちが国民一人一人にあるのかもしれない。


自然と人が共存している本当に良い国だ。(ちなみに国民の幸福度ランキング一位見たいです。※旅の当時)


雨が降って来た為、早足で車に戻った。


家に戻るとノルウェーに来たら御土産の定番と言われてるらしいブラウンチーズを出してくれた。


上にはトゥの叔母さんやったかな?曖昧ですみません!


手作りの甘酸っぱい果物を乗せる。



うっまっっっーーーい!!!!



記念撮影を終え車でホステルまで送ってくれることに。


束の間の安らぎを晴子さんとトゥがもたらしてくれた。


こんなに心が安まったのは旅に出て初めてかもしれない。


晴子さんがキッチンに立つ後ろ姿がオカンと被り、オカンに会いたくなった。


そしてまた泣きそうになった。



ミツが泊まっているホステルに到着。


次会うのはいつになるかな?もう暫く会えないだろう。本当の一人になる。


寂しい…でも何処かで必ず再会することをお互い確信している。


頑張れよ!


お前もな!


硬い握手を交わしミツと別れた。


俺のホステルに到着。晴子さんが優しく背中を撫でてくれた。


晴子さん「あなたはまだ旅を続けても大丈夫!どうか無事に旅を終えてね!何かあれば何時でも連絡してくれていいのよ!」


晴子さん、僕達は今何も返す事が出来ません。


ありがとうございますという言葉でしか感謝の気持ちを表す事が出来なくて悔しいです。


だからこそ何回でも言います。


本当に本当に!ありがとうございました!



宿に戻る。ベッドに倒れ込む。


明日からまた一人になる。

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