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「連れ去り勝ち」-先に子供を奪わないと子供に会えなくなる国-

このシステムを理解した時、正直ぶっ飛んだ....。理解するまで1年かかった。
・・・なんじゃそれ?!?!?!

理解すればするほど、「先に子供を奪わなかったら終わり」ということが分かってくる。実際、私も1年間争って、現在の法では手も足も出ない状況に遭遇し、これをいやというほど実感した。

あまりにも無茶苦茶である

よく知らない友人に現状を話すと決まって、
友)「え?子供に会いに行けばいいじゃん。」と言われる。
私)「・・そうなんだよー!!でもそれができないんだよー!!」
友)「え?何で?自分の子だよね。離婚もしてないよね」
私)「・・うん、うん。そうなの、そうなの!!でも会いに行けないのー!!」
友)「??」
となる。

本当に何でこんなことがまかり通っているのか、わけわからない

これぞ通称「連れ去り勝ち」。
実際に経験した身として、はっきりと言える。「連れ去り勝ち」は事実である、と。(当然全ケースに当てはまるわけではない)

もちろん、一応、子供を取り返すための法的手段はあるし、また、夫婦間で話し合いができれば解決することもある。
しかし!そういった法的手段である子供の引き渡し請求や、監護者指定、をやっても多くの場合無駄なことが多い。何故なら、裁判所が「継続性の原則」というどこにも根拠のない単なる慣習でもって判断を下すからだ。この「継続性の原則」に泣かされた人は毎年何万といる。私もそんなうちの一人。
そして、そもそもある日突然、最愛の子どもを拉致するような人間である。話し合いで解決できない場合がほとんどで、そうなると残された手段は法的手段をとるか、諦めるか以外にない。

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~「連れ去り勝ち」と「継続性の原則」~

色々な議論があるし深堀りすることはいくらでもできるが、私が単純に一番の問題だろ、と思うのは、配偶者が子供を奪うと、取られた側の別居親が子供に会うのが、全て奪った同居親次第になる、ということだと思う。

「奪う」としたが、人によっては連れ去られたり、私のように家を追い出されたり、状況は微妙に違う。ただ、子供と会えなくなったという意味では皆同じである。

他の先進国ではこのような、夫婦間での同意なき子供の拉致は、当然のように犯罪となる。まぁ、同意がないんだからそうだよねー、って思う人も多いのでは。でも日本は違う。

勝手に子供を奪っていいんです!子供を誘拐していいんです!
...Wow...まじですか・・

そうなんです、これがOKなんです。政府は時にこれを日本の文化だと称す。
子供を誘拐することが文化・・・んー。。。

確かに、お母さんが子供を連れて実家に帰る、て日本ではよくあることで、これを文化っていうのかもしれない。そして、仮にじゃあ、勝手に連れ去らてもその後、別居親が普通に子供に会えてるなら、じゃあ百歩譲って、ま、文化でもいいよ、って思う。が、そうじゃなく、そこで完全に別居親と子供が断絶されてるんだよね。仲の良い親子も。何カ月も、何年間も。
これはもやは「文化」ですまないでしょ。

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現在のシステムでは、子を奪った親の意見が全てて、その親が子を別居親に会わせたくない、と言えばそれがまかり通ってしまう。これが、問題。離婚していない同じ親権者という立場であっても、同居親の意見が100で別居親の意見は0、そんな感じである。

そして継続性の原則というこれまた、誰がこんなふざけたもの考えたんだ!という原則のもと、子供が夫婦間での同意なく拉致されたとしても、でも今現在、同居親との生活に問題がなければ、監護権は同居親に指定される。
継続性の原則とは簡単にいえば、現状維持、現状の尊重ということ。
子どもの現状を尊重し、これまでに子どもが育ってきた環境を今後も継続した方がいいという考え方。むやみに環境変えるは子供にとってよくない、と。

そして、例えば家がゴミ屋敷のように汚い、とか、全然食事を与えてなくて餓死しそうだ、みたいな相当ひどいレベルでない限り、「現状問題ない」と判断され、問題ないんだから今のままでいいよね、となるわけだ。
でもさ、そこまで酷い親ってそんなにはいないんだよね。だから、ほとんどが現状問題なし=子供は同居親とそのまま一緒に、となる。

そしてこれは時間がたてばたつほど、同居親に有利になるシステムになっていて、例えば、私のようにすぐに法的手段に出ず、数カ月もたってしまったような場合、監護権を取るのは、ほぼ絶望的となる。どうも、「子供が今の生活に慣れて、問題ないから」ということらしい。これぞ、継続性の原則。

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今の裁判所の運用は、はっきりいってこれが全て。連れ去った後の同居親と子供の様子のみが判断材料。その前にいくら別居親が面倒をみていたって、関係ない。専業主婦で平日は99%全ての子育て・家事をしていた私だってだめだった。週末にちょろっと子供達を公園に連れて行ってるだけで、イクメン気取りの夫が監護者として適格だ、となるわけ。よく言われるような母性優先の原則は、仮にあるとしてもそれに比べたらだいぶ弱いと思う。実際多くの母親が親権や監護権を奪われている。

かくして、とにかく先に子供を奪わないと、子供に会えなくなる、という状況が生まれる。
子供と引き離されたくなかったら、先に子供を奪えー!
何のレースだよ。

でもそれが今の日本。。。異常だよ。