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本棚、整理、整頓

今日みたいなこんな雨の日は1日家にいることにする。本当は自転車で近所のスーパーに買い物に行きたかったけど、雨が降ったり止んだり読めないので諦めることにした。

雨だとどこにも行けなくて嫌だな、とは思わない。僕は基本的にインドア派の人間なので、家にずっといることは苦痛ではない。むしろ、休みの日は自分の部屋でダラダラと過ごすのが好きである。

5日間、毎日満員電車に乗って仕事に行ってるんだから、休みの日ぐらい家でのんびり過ごしたいものである。

僕は今日は11時に起きた。
時間を気にせず好きなだけ寝れる時間はなんて幸福なのだろう。
起きてすぐに、昨日読んでた本の続きを読み始める。吉本ばななさんの「バッドエンドの思い出」という短編集である。
吉本ばななさんの小説は悲しい話の中にも最後は必ず救いがあるところが好きだ。そして人の繋がりの強さ、温かさも感じさせてくれる作品が多い。

読み終えたら、ちょうど下の階から「ご飯出来たよ」と母の呼ぶ声がする。今日の昼ご飯は焼きそばであった。僕はそれを素早く食べ終えて、「ごちそうさま」を言ってまた自分の部屋に戻った。

今日はずっと家にいるのだから、本棚を整理しようと思ったのだ。
最近本が本棚に入りきらず溢れかえっていて、
部屋のあちこちに山積みに置いてある現状をどうにかしなければいけない。

僕の部屋には本棚は二つある。
一つは漫画を入れるようの本棚で大学生の時に買ったものである。高さは150cmあって、沢山の漫画を収容している。
もう一つは、僕が小さい頃からずっとある母の本棚である。母が好きな絵本や児童文学を入れるために買ったものだ。そこには母の好きな本が沢山置いてあったのだが、僕の本が増え始め、母の本の居場所はどんどん奪われている。

今回も母の本を移動する予定である。
沢山ある絵本をクローゼットに移動することにした。

クローゼットの上のスペースに棚があり、そこに物が置けるようになっている。絵本はサイズの大きいものが多いからそこに置くにはピッタリだ。

元々置いてあった何が入ってるかも分からない謎のダンボールを端に寄せて、余ったスペースに絵本を詰めていく。
懐かしい本ばかりだ、読んだのは何十年も前なのに、表紙を見ればどんな物語だったのか不思議と蘇ってくる。

1人でも読んだし、姉と2人で母を真ん中に挟み、読んでもらったこともあった。そんな懐かしいことを思い出す。

芸人の小藪さんだったかな、何かの番組で絵本は思い出が詰まっているから捨てられないと話していたのを思い出した。
母が絵本をまだ捨てないでいるのもそういうことなのだろうか、一通り片付け終えた後、一応母に絵本をクローゼットに移したことを伝えた。

「捨ててもいいんだけどね、孫が出来たらと思って残していたけど、そんな予定もないし。」

母はどうやら孫のために残しているらしい。
本当にそんな予定もないが、いつかは役に立つ時が来るかもしれない。
僕は絵本を見て懐かしくなったからか、「もうしばらく残して置こうよ」と優しく言った。

クローゼットに絵本を移したから、母の本棚にはゆとりが出来た。これで僕の本を遠慮なく置くことが出来る。

並べてみたら、それでも結構ぎゅうぎゅうであった。奥行きがある本棚だから、前後に3列置けるのだが、それでも残り置けるスペースはわずかしかない。

僕は決めた。今の本棚に納まりきらなくなったら、いらない本は売っていこうと。

いらない本なんてないけれど!

ある程度、自分が好きだろうなと思って買ってる本ばかりだから、買う本が面白くなかったことはあんまりない。

それに僕は集めた本を眺める時間が好きである。自分で言うのはなんだけれど、本棚を眺めながら「凄くセンスがいい本棚だな」と惚れ惚れしている。

僕の小さい部屋は僕にとって、居心地のいい本屋さんなのだ。

いつでも好きな時に好きな本や漫画を手に取ることが出来る。僕は大好きな本に囲まれている自分の部屋がこの地球上で1番安心出来る場所だなと思う。

そんなことを思っていても、部屋に置ける本の数は限られているので少しずつは減らしていかなければならない。厳選しないとね。

いつか広い家に住んで、壁一面を本棚にするのが僕のささやかな夢である。


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