自分に誠実、正直であることを貫く~三名の賢人に学ぶ~

ここ数日、家事しながら動画を見聞きしているのですが、今朝、稲盛財団の京都賞受賞者のインタビューをいくつか流し見しておりました。

元々京都賞の講演録が好きでよく読んでいたのですが、動画もあることを先日知り、今日はピナ・バウシュ氏(2007年思想・芸術部門受賞)、ガヤトリ・C・スピヴァク氏(2012年思想・芸術部門受賞)。ジェームズ・ガン氏(2019年基礎科学部門受賞)のものを観ていました。

その中でみなが文脈は違えど、同じようなことを言っていて印象深かったので、残しておこうと思います。

それは、誠実さ、自分自身に正直であることの大切さ。

特に深く感銘を受けたのは、ピナ・バウシュ氏の言葉。彼女が若者のメッセージを問われて答えたのは、「本当に自分がしたいことは何かを心に問い続けること」の大切さ。今何が大事なのか。答えがなくても、それぞれが自分の心に耳を傾け、自分が発するものを聞き、他の人がどう考え何を望んでいるかは考えるべきではない。

そして彼女が続けたのは、「自分に正直であれば、私たちが共通して持つ何かに出会える。それは個人的なものではなく、みんなが持っているもの。しかし、それは自分自身の中にしか見つけられない。」ということ。これはまさに自分に正直で誠実であり続けることで、個を超えたものに出会えるという力強いメッセージだと思いました。

次にジェームズ・ガン氏が次世代を担う研究者へのメッセージはと聞かれ答えたのは、「最も重要なのは正直であること」。「社会に対してのみならず何より自分自身をごまかしてはならない。自分自身をよく知り、自分に何ができて何ができないのかを知ることが必要。自分をだまして進もうとしても他の人をだますことはできない。気づかれるので。」と続けました。最後彼は、「己を知れ(Know yourself)」という言葉でインタビューを締めくくっています。

スピヴァク氏の言葉では、「研究者に必要な資質とは」という質問に対して、即答で”Truthfulness”とありました。自分の思うことを恐れずに発言すること。そうあろうとすることが重要だと、彼女も説いていたのです。

私は岡本太郎氏の「危険な道を選べ」ということにも影響を受けて、自分に誠実であろうと日々、瞬間瞬間を過ごしていますが、ふとした時に自分自身をごまかしていると気づく時があります。そしていつも後悔しています。そうではない、何より自分自身に嘘をついてはいけないのだと、異なる分野で重要な功績を残した方々に教えていただいた朝でした。


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