義父が入院したらしい
私はだいたい夜の九時近くまで職場にいるのだけど、
もうすぐ帰れると一段落して何気なくスマホを見たら、珍しくラインにメッセージが一件。
あけてみたら、これまた珍しく夫から、ひとこと
「じいさんが入院したよ!」
じいさんとは、夫の父親、つまりわたしの義父のこと。
メッセージが入ってたのは夕方六時過ぎだった。
夫の凄いところは、これ以外の何の情報もの伝えてこないところである。
入院ってなんだ、救急入院なら熱中症かそれ以外か、長引きそうなのかどうなのか、明日にでも一度行かなきゃいけないんじゃないかとか。だったら私休まなきゃいけないんじゃないのとか。
まったくそういう情報がない。
折り返し電話しても出やしない。
今でないのは、義父の病院に付き添ってるか、寝てるかの二択なんだけど、
そんなに一刻を争うならもっと騒いでそうだし、これはもう寝てるなと踏んで、家に帰る。
寝てたわ。夫。
寝室のドアを開けたらもそっと動いたので、
「どういうことなのか」
と聞いたら、半分寝ぼけて、「貧血がどうのこうの」「紙に書いたんだけど……」
「急ぎじゃないならいいわ」
と放置してわたしはさっさとお風呂とご飯を済ませ、
夫のガラケー(おもにケアマネさんとの連絡に利用、ショートメールが残っている)をチェックし、入院先と緊急搬送の経緯を把握。
先日夫が行ったとき、「めまいがする」ようなことを訴え、検査の相談もしていたのだけど、
今日は昼過ぎ近くにめまいと頭痛を訴え、食事もとれなくなって訪問医に相談し救急車を呼んだとのこと。
で、その経緯の最後に、病院に連絡してと書かれていた。
夫がそのメールに気づいたのは多分、私にラインしてきたのと同時刻ぐらいで、家から病院に連絡したらしく、断片的に会話がメモされていた。
入院した病室と、入院グッズが書かれている。
肝心の症状的な手がかりは、
「ひんけつ」
「きると ゆけつ」
「胃カメラ ゆけつ」
ちかは あたまを かかえた
日本語不慣れな外人かお前は。
こんな断片的な情報、コナンくんだってピンとこないわ。
生活の中で常に試される推理力と情報収集能力。
私はぐぐりました。「ひんけつ」と「胃カメラ」の関係。
まぁつまりは、頭痛とめまいは貧血の主症状で、
胃潰瘍などで出血してる可能性も含めての検査をするという話をされたと踏んだんだけど、
もう90だよ。
大量下血してるとか胃が痛いとか訴えてるわけじゃないし、食欲落ちて栄養素の摂取量が減ってるだけじゃないのと。
検査したところで目立った原因が出るもんではないのではと思うけど、
入院グッズ持ってかなきゃいけないし、検査の同意書とかも必要になるだろうし、明日は休まなきゃいけないんだろうなぁ。
せっかく入院したし、長引かせずぽっくり行くにはボーナスステージなんだけど(言い方
思えば、義母はとても優秀な死に方をしました(言い方
介護病院で倒れて二時間後に死亡、救急車にも乗らず、専属医に死亡診断書を書いてもらって、手続き的にはとても楽でした。
義父も今までだらだら長生きしたのだし、引け際くらいは潔くあってほしいけど、さぁどうなるか。
私たちは身銭を削ってまで義父の面倒を見る気は無いので、自分の年金とわずかな貯蓄内でおさめていただきたいものです。歯に衣? なにそれおいしいの。
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