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一月二十一日
訪れたことのない日常風景って不思議。
それから、「寒いこと」を確かめるために開ける寝室の窓も。
カーテンを開いて、朝が確かに訪れていることを確認する瞬間も。
そんなことを言葉にしたくて
猫でも隣でまとわりついてくれていたらなあ、と思う。
おいで、ひとりごとにやさしい君(キミ)よ。
ごろごろ言うのをしばらくきいたら
いただきものの白菜でスープをつくろう。
この空間を、湯気で満たそう。
一月十二日
目を覚まして、隣に君をみつけた時のようだった。
すうーっという、呼吸の音が聴こえて
毛布はゆっくり波をうっている
温もりをうちにこめながら
髪とか頬は、触るとつめたい。
忍び寄る朝の冷気が
あたたかかった夜を冷やす
指さきのあたりに、もう一度触れる。
本当にいることを確認するために。
陽がのぼったら
溶けていなくなってしまう結晶たち
もう少しここにいて
もう少し、触れさせて。