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一月八日

おはよう。冷たい空気の中で不思議と深呼吸したくなってしまう朝。窓をあける。そして、しめて。

さっき、オンラインで新潟の人と話したの。雪がずっと降り続いているんだって。ニュースで読んだよ、本当にそうなんだね、大変ですねって言ったら、私は特に外で用事はないけれど、除雪の人は大変ですよね、とその人は言っていた。ああ、でもうちの周りの雪かきはしなくちゃですけれど、って。その人はなんとなく、エアコンというよりストーブを連想させる人。それはその人のもつ雰囲気がじんわりと橙色に揺れる灯火のようなものだからかもしれない。こたつみたいに、ゆっくりじっくりあたたまるもの。

同じころ、facebookでは別の友だちが、富山で、実家の雪かきをしたことを投稿していた。普段は東京に暮らしている人なんだけれどね。年老いた両親にはさすがに無理だよねーって、雪かき帰省。写真でみると、雪はふかふかとやわらかそうに見えるんだけれど、それが60センチ・・・もっとかな・・・積もっていて。すっごく大変だろうなって思った。忙しい人なのだけれど、ご両親の暮らすふるさとに、PCR検査をして、人とあわない期間をおいてから、ときどき帰ることにしているんだって。大きなマスクとつけてお父さんと写していた写真はかわいかったなあ。普段のスーツと全然ちがう、ピンクのやわらかなセーターを着ていて。

福島に暮らす友だちは、飼っている子犬が、雪の中ではしゃぐ動画をアップしていた。こんなに元気なのに、臆病だからほかの子みたいに新雪に飛び込むことはできないんだって。かわいいねえ。動画、思わず何度も再生しちゃった。子犬ってなんであんな風に飛び跳ねるんだろう。その間ずっとしっぽがぴょこぴょこ動いているの。そんなこの子が、新雪は苦手って!どんな気持ちなんだろうと想像しちゃう。おもしろいよね。猫でも雪の中に喜んで跳びだしていく子もいるんだっていうのに、うちの実家の犬みたいに、アンニュイな目をして縮こまったまま沈黙に耳を澄ましている子もいる。

今朝のニュースでは、来週東京にも雪が降るっていっていた。こっちも降るかもしれない。降ったらいいな。

重要な用事があって立ち止まることができない人もたくさんいる。けれど、きっかけがあれば立ち止まることができるという人がいるならば・・・電車もとまってしまうから、今日はみんなで在宅ですねと、会社がいってくれるきっかけになるならば、雪が降ってくれたらいいのになと思う。上司が休まないと休みづらいんだよね、って話していた友だちの顔を思い浮かべながら、そんなことを考えた。

雪、降るといいね。
縮こまる姿を思い浮かべて、遠くから話しかけてみる。

雪が降ったら、何をしようか。
何をつくって、あたたまろうか。

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