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近くて遠い

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移ろいゆく季節がこころにもたらしてくれる風景とともに−七十二候に寄せて綴ります。
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記事一覧

一月三十一日

雨上がりのような空だった。 想像の中で はく息は白く 冷たい指を慰めるように ほっぺを包ん…

一月二十五日

こころは何も知らない。 そう思うことで 立ち止まることができた この道。 次に会うのはいつ…

一月二十一日

訪れたことのない日常風景って不思議。 それから、「寒いこと」を確かめるために開ける寝室の…

一月十五日

少し坂のある草むらに 君は静かに車を停める。 黒いワンピースの内側から 傾斜に吸い込まれる…

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一月十二日

目を覚まして、隣に君をみつけた時のようだった。 すうーっという、呼吸の音が聴こえて 毛布…

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一月八日

おはよう。冷たい空気の中で不思議と深呼吸したくなってしまう朝。窓をあける。そして、しめて…

一月一日

一年の始まりの日 君は、時計をはずそうといった。 頭の片隅でチクタクいっている時間に 歩幅あわせをするのを休もうと。 日付が変わり、新たな年を迎える瞬間 それから、初めての朝日を迎えるためにふとんから出る時刻 "そういう時間も、忘れてしまうの?” "どちらでもいい。ただ(あわせようとする)のを休むんだ "そっかあ。いいね。でもちょっと難しそう。 だってそういう時間は気にしておきたいものだから" わたしは言って "でも、やっぱり"と、君の提案を受けいれる方を選ぶことにす

十二月二十八日

「夕焼け小焼け」の流れる頃。 今年一年、訪れた場所を思い出す。 飛行機に乗って、船に揺ら…

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十二月二十二日

「おはよう」 カーテンを開けると、ガラス扉は露に濡れていた。 冷たく、固い。 ほんの一瞬、…

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十二月十三日

サンタをみつけたよ。

十二月七日

おはよう 立体の音符 交差する鳥たちの声 短く停止する新聞配達のバイク 犬を連れて歩く人 扉…

十二月二日

時間はたっぷりある 森はそう告げるのです 絶え間なく流れゆく水音を抱えながら

十一月二十二日

出発点と、目的地と。 そこに、何の迷いも挟まず最短距離を飛ぶあなたに、 この身を委ねている…

十二月一日

ストーブとこたつで、カラカラに乾燥した足。 そのうえなにしろ、水泳部ときたものだから。