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はじめましての想い

 2020年の初め、北海道の釧路までタンチョウ(鶴)に会いにいきました。日本の国鳥にも関わらず、見たこともない鶴の存在が、前年にハワイのカウアイ島に行った時から気になっていたからです。

 普段、日本にいると当たり前になっているものが、海外から日本を眺めることで、その素晴らしさに気づくことがあります。私は、鶴に会うことで、日本人としての繊細な感性に触れられるかもしれないと直感し、ハワイから帰ってきて間も無く、北海道への旅を計画しました。

鶴さん

 現地では、目の前の真っ白な景色が優しくまなこを癒してくれるようで、心まで温かくなりました。初めて体験したマイナス10度の世界では、足の先まで凍えることも知り、全身で道東の自然を堪能しました。そして何より、暗闇に消えていくエゾシカの家族の姿、遠くに野生のエゾギツネの姿、雪の中でのタンチョウの舞は静かで美しく、また、朝日の中、群れで飛び立つ姿は圧巻でした。

 自然そのもの、野生のもの、小さいもの、美しいものがそのままでありますようにという思いが、長年、胸の一番奥の方にあることを再確認しました。 

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 一つの景色に出会うと、その奥にある景色を見たくなったり、一つの発見があると、その次にまた疑問が湧いて探求したくなる、そんなことが多くあります。生きることも、一つひとつに正解や答えがあるのではなく、縁と縁のつながり、出会いと出会いの繰り返しによって、私たちは自分自身の中に移る景色に出会い、プリズムのような大きな輪を描いていくのではないでしょうか。同時に、大きな輪の真ん中の真ん中へと続く道を、それぞれが旅しているのかもしれません。

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 北海道の旅の途中、こんな話を耳にしました。日本の大地から消えてしまったエゾオオカミ。以降、日本の大地からオオカミは絶滅してしまいました。一方で、タンチョウは奇跡的に絶滅を逃れて、人々の祈りとともに千羽鶴以上の数にまで復活したそうです。「祈りの力」と言って、最近では科学的にも、人の思う力は距離を越えて奇跡を起こすことが証明されています。私自身も、我が子に対して切なる思いを向けた経験の中で感じた祈りの原点を覚えています。

 そんなことから、人には、回り回って野生の命をも復活することができる、いのちの可能性が宿っていると思っています。

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 小さな私個人ができること。それはカウンセリングという地道な仕事を通して、出会う人の内側に眠っている自然と、日本人ならではの感性、命を尊ぶ感覚に触れて、共振していくことです。

 激動の同じ時代に、同じ日本人として、ある人とは同じ女性として生きている稀なご縁に、心からありがとうございます。

この花舎 https://vision-of-heart.com/
*2022年の7月に一般社団法人化しました。

トラウマセラピー・個人セッションについては、併設のHana*Emiサロンを継続



おまけ。無形から有形へのチャレンジで生まれた、表現アートセラピー【夕日にかえる鳥たち〜コヒアランス・ダンス〜】


表現にチャレンジしているため、Instagramを始めました。

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