見出し画像

「理念の浸透=結果が出せるのか」の考察

こんにちは。久々の投稿になります。昨今理念経営をしていない会社は無いのではないかと思うくらい理念経営ブームだと思います。

それ自体は良いですが、企業として数字や結果が出せない時は、理念の浸透が足りなかった、出来ていなかった。と言う論点を聞く事が多いですが、果たしてそうなのだろうか...。と疑問を持ち色々考察してみました。

最後までお付き合いくださいませ♪

理念経営の起源

社風、理念、行動指針などなど、企業にはそれぞれ経営目標や行動目標を設けているケースが多い事と思います。そもそも理念経営とは何でしょうか。

理念経営と言う概念がしっかりと言語化されたのは約40年前に書かれた書籍「ビジョナリーカンパニー」より、理念経営と言う概念が社会に流布されました。それにより、理念経営と言う概念が普及し、爆発的に増えたものとなります。(勿論、発行以前よりそのような経営をしている会社は多数ありましたが。)

画像2

理念と合致すれば活躍するものなんでしょうか

参考までにお伝えすると、身の上の話ですが現職も理念経営でありますし、高校時代の青春3年間をつぎ込んだアルバイトをしていた銚子丸と言うお店も理念経営でした。(余談ですが、先日吉田松陰を祀った松陰神社に同社寄贈の木が植えられておりその徹底度を感じます。)

画像3

そのような環境だったこともあり、理念経営の崇高さ、大切さは約10年来のビジネス経験より叩き込まれているつもりです。その上で人材業と言う側面に属す個人的な見解として、理念経営をしているからと言って特段上手くいっている印象は受けていないです。

理念経営を続けるには手順がある。と言う気づき

前段少し、穿った記載をしましたが、厳密には理念が浸透していれば秒で組織が強くなることはなく、仕事が出来るわけでもないと思います。この理論をわかりやすくした表現として、アイスバーグモデルと言う理論があります。


画像1

アイスバーグモデルとは、

結果に必要なのは、能力とスキルが必要であり、

能力を得る為には、振る舞いと習慣と行動が必要であり、

振る舞いや習慣や行動を行う為には、意識や想いや思想が必要である。

と、言った、いわば結果を出す為の要素分解した理論です。この理論でそのまま照らし合わせると、理念とは、いわば最下段の意識であり、結果とは言わば最上位概念だと言えます。

理念浸透=結果が出るというのは誤解ではないのか。と言う説

この理論に準えれば、理念経営がそのまま結果に結びつくのではなく、あくまで結果とはスキルと能力の結果であり、スキルと能力を得るために必要なやる気を支えるのが理念や思想だと言う解釈が出来るものだと思います。

つまり、理念の浸透と結果までの道筋を、

「理念浸透」と「結果プロセス」を一緒に落とし込む必要がある事だと感じています。

過去私が所属してきた理念経営組織は、安易な理念浸透で、結果が出ず、辞めていった人間、合わなくなった人間が大勢いました。当時は、理念の浸透が浅い、価値観を揃える必要があると、いつまで経っても価値観に傾倒していた時期がありましたが、今では、そのような考えでは、まとまるような単純な議論ではなかったことだと感じました。

まとめ

理念浸透とは、結果までのプロセスと一緒落とす事が大切だ。と言った、実体験のお話でした。

画像4

ただ、今回は「結果」と言う一元的な見方しかしていないのは本音です。

例えば、クライアントは理念と言う付加価値が商品を売る事が出来るだろうと言う、チャレンジャーセールスモデルの論点やサピエンス全史で語られるように、そもそも集団維持機能には、フィクションが必要であると言う論点も語る必要があるとも感じています。ただ、今回は、理念と結果と言う論点で語りましたが、まだまだ考察出来る論点が沢山あると思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?