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おうちで中華 - 芥末木耳(キクラゲの辛子だれ)

今日ご紹介するのは、あまりにも単純で料理とも呼べぬほどだし、見た目も全く冴えないけれど、いざ食べると「この手があったか!」と叫びたくなるひと皿。

 芥末木耳(キクラゲの辛子だれ)だ。


芥末木耳 辣根木耳
jièmò mùěr làgēn mùěr

芥末木耳(キクラゲの辛子だれ)

本当に簡単で、練りがらしをたっぷり溶いた黒酢ダレに茹でたキクラゲをつけて食べるだけ。

だが、意外な美味しさに驚くに違いない。からしの強烈な刺激と黒酢の酸味がむっちりしたキクラゲに妙に合うのだ。最初はヒー!と叫んで涙がにじんでくるが、不思議と箸が止まらなくなる。

初めて食べたのは、北京の東北料理店だったか、東北三省を旅した時だったか。香菜や青葱といった薬味も皆無で、山盛りのキクラゲと黒酢ダレだけがドン!と出されて、食べる前から驚いた。今回の盛り付けは、そのときのものをリスペクトしている(笑)。

この料理は、辣根木耳とも呼ばれる。芥末=カラシで、辣根=ホースラディッシュだから、それぞれ意味するものは違うが、現地ではチューブのカラシやワサビで適当に作られているので、厳密な違いは誰も気にしてない。要は、カラシ・ホースラディッシュ・ワサビに共通する辛味成分・アリルイソチオシアネートがあればいいのだ。

黒酢タレに溶く時点で繊細な香りは飛んでしまうので、芥子にせよ、ワサビにせよ、あまり良いものを使う必要はない。チューブで十分なので、気楽に作ってくださいな。

食欲増進の前菜として、活躍すること請け合い。酒はビールも合うけれど、白酒を飲める人はお試しあれ。強烈な刺激のお陰で、白酒がまろやかに感じて旨いですぜ。

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