フリーダムトイレ
子どもがいると、トイレでさえひとり時間でなくなる。
うかうか考え事もできやしない。
あ、お父さんいた。
といって娘が闖入してくる。
ねえ、お願いだからドア閉めてよ。
というとわかったわかったと言ってトイレに入ってきてドアを閉める。
一体何しに来たというのか。とくに用事のない娘はぼくがうんこをしているのをただ眺めている。くっさくっさ言うのでなら出ていけばいいじゃんと言うと嫌だとのたまうのである。
或いはこんなことがある。
ぼくがトイレが終わって手を洗っていると息子がうんこうんこと言いながら入ってくる。
そしてまだぼくがトイレ内にいるのにもう座ってふぬぬぬぬなどと力んでいる。
あと数秒待つことをしないのだ。ぼくはしょうがねえなあと思いながらトイレをあとにする。
トイレくらいゆっくり入りたいものである。しかしこれもまたやがて思い出に変わろう。
この記事が参加している募集
もしよろしければサポートをお願いいたします!サポート費は今後の活動費として役立てたいと思います。