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偉大な太陽の下で。

やはり、太陽は偉大だな。
春先、本当に根がつくのか心配だった畑の植物たちが今ものすごい勢いで伸びている。
雨降った翌日に晴れるとその勢いが実感できる。
 
うわっと葉を広げている。
 

SONY A7IV + SIGMA 24-70 ART II


目でそのうごきが見えるわけではないが、命のちからが漲っているのはだれが見てもわかるだろう。葉の先まで集中力が途切れていない。なぜならその先へ伸ばそう伸ばそうとしているからだ。
 


すでに真夏のような日差しは午前八時にして真昼と同じだ。影の長さだけが、かろうじて昼でないことを証明している。レンタル農園にはぼくのほかに人影はない。みんなもっと朝早くか夕方になってやってくるのだろうか。モンシロチョウがひらひらとぼくの前を行ったりきたりしている。モンシロチョウを見るとちょうど逆光になって、しらけた背景に蝶の白が溶け込んで黒い斑紋だけが移動した。

 
瓜の類はざわざわと触手を伸ばし、絡みつく相手を探している。きゅうりは上へ上へとネジを回し、スイカは手当たり次第に巻き付いては締め上げている。蔓というのは実に乱暴な植物だ。しかしその蔓の先は美しい。
 
ミニトマトに次いで、普通のトマトも色づいてきた。
表面に産毛をはやし、青臭い香りのするよいトマトである。スーパーには売っていない野趣溢れるトマトである。こういうトマトがずっと食べたかった。
 

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