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双極性障害と診断される前と後での変化

みなさん、こんにちは。ちいかまです。好きな季節は?と訊かれると「季節の変わり目」と答えていましたが、最近なんだか感じられなくて寂しいです。熱中症に気をつける時期が、あっという間に来ましたね。


さて今回は、双極性障害と診断されて変わったことについて書いていきます。

▽ 双極性障害について簡単にお話したのは、こちらにあります。併せてご覧いただけると嬉しいです。


体調・気分の波を把握できるようになった

夏になると体調が悪いのは、以前より把握していました。これが鬱期であり、それ以外が躁期であるようです。(ちなみに、がんばらないシーズン・やる気シーズンと呼んでいます)

双極性障害と診断されて以降、体調・気分をざっくりと記録するようになりました。私の場合、鬱期の症状としては「足の倦怠感、強い眠気、狂ったように泣く、漠然とした不安」、躁期だと「異常なやる気、異常な早起き、狂ったように楽しい」というのが症状にあります。

愛用しているモレスキンのマンスリー部分に「足、眠、涙、不安」と簡単に記録。躁の症状は特に書いていませんが、その日のTO DO LIST がやたら多い日は「ああ、張り切ってんなあ」ということで躁状態の可能性アリ。

すると、去年のこの時期も眠かったな…とか、去年のこの時期はすごく外出してる…など、自分にとって調子の良い日悪い日の波が見えてきます。

そしてきっと、今年の夏も6月末から調子が悪くなるだろうな。だとか、10月以降はきっと元気いっぱいだな、なんて予想がつくのです。これはとても助かります。

また、躁鬱の周期は月単位の長いものに限らず、1週間単位だったり、ひどい時には1日の間に何度もやってきます。

躁鬱の周期は人それぞれなので「激しく気分屋だな」と思い当たる節があれば、記録してみるのもおすすめです。単純に気分屋なこともあれば、自分のコントロール不能な範囲で動いていることも。まずは自分を観察するのが大事ですね。

相変わらず気分のコントロールブレーキはぶっ壊れているので、自分自身の感情に振り回されてしまうのですが、その時期は分かっているし、症状と照らし合わせることで心の準備はできます。分かっているだけでも安心です。


周りの協力が得られるようになった

これはとても大きいと思います。夏が近づいて気分が塞ぎがちになっても「どうしたの?」「何があったの?」と何度も心配させることが少なくなりました。家族や友人は「大変な時期なんだね」と理解してくれるようになり、無理な外出や約束を控えるようにしてくれます。本当にありがたいです。

会う予定の約束があっても「ごめんね、今日は調子が悪いんだ」と言うと「分かった!調子のいい日に教えてね」と変更してくれる優しい人が多くて、幸せです。せっかくスケジュールを調整してくれたのに…と申し訳なさでいっぱいになりますが、相手が理解してくれることで自責の念は和らぎます。

休職を経て職場復帰をした際に、上司や同僚へ双極性障害であることを伝えていました。そのせいもあってか、体調が悪い時期が続くと「今は調子が悪い時期なんじゃない?無理して業務を引き受けなくていいからね。できる範囲で大丈夫だから」と負担を減らしてくれることも。本当、恵まれた環境でした。

仕事人付き合いなど、自分ではどうにもできないことも、周りの協力が得られると変わってきます。双極性障害である=調子の波があると理解してもらえるだけで、随分と生きやすい環境になりました。ありがたいことです。


自分のことが好きになった

これも、とっても大事なこと。今までずっと自分の感情に振り回されてきましたが、振り回されているのは病気のせいだと自分が認めることで、自分を許せるように。

むしろ、そんな病気から守ってあげなくてはと思うようになりました。調子が良い悪いと、真っ先に気づけるのは自分です。そろそろしんどいかも…張り切りすぎかも…自分の中にあるSOSのサインに敏感になることで、自分自身の負担を減らす工夫はいくらでもできます。

誰か分かって!と悲しくなるような言葉にできない感情も、自分がなんとなく汲み取ってケアすれば良いのです。周りからは元気いっぱいに見えていても、その元気が実は病的なものだと、自分だけは分かってあげられます。

落ち込んでいるときに自分を責めること、張り切っている時にさらにお尻に火をつけること。そういった追い討ちをかけることが無くなっただけでも、とっても楽に生きることができます。そう気づけたのは、自分の感情の波が双極性障害という病気由来であるからと知ったから。

病気であると理解することで、この大きな感情の振れ幅に潜む、繊細な自分を愛することができるのでは。そう考えるようになった今では、敏感に泣いたり笑ったりするその感受性を大事にしています。感情の揺れ幅が訳も分からなかったあの頃では、想像もつかない生き方です。


以上が私の思う、双極性障害と診断される前と後での変化でした。思えば、過度に泣いたり笑ったりする、その感情のジェットコースターは、心に負荷が掛かっているサインでした。そのことに気づいていながら「自分はなんて弱いんだろう」と気持ちに蓋をし、さらには「もっと頑張らなきゃ」と追い込みをかけることまでしていました。頑張る必要は、なかったのです。

自分のことが嫌いで、やんになっちゃう。どうにもこうにもいかないな…と悩んでいる人。どうか、自分の中にある違和感を大事にしてください。それがきっと、自分自身を助ける道へと変わるかもしれません。


では、また。

多くの人が日々、穏やかに過ごせますよう。

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