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オペラの記録:バイエルン州立オペラ、ヴェルディ作曲《仮面舞踏会》(11月12日、ナツィオナールテアター)

11月12日、ミュンヘンのバイエルン州立オペラでヴェルディ作曲《仮面舞踏会》を観ました。
ドイツは11月に入ってもお天気がよく暖かい日が続いていますが、この日の夕方には少し霧が出ました。
下の写真で少しけむっている感じがわかるでしょうか?

客席です。

この日は土曜日、満席でした。
この《仮面舞踏会》プロダクションはプレミエが16年3月6日でした。
再演ですが、人気のある作品であること、週末であることも満員の大きな理由でしょう。
上演時間も19時に始まり、30分の1回の休憩を挟んで21時55分には終わります。これが全部で5時間以上かかるワーグナー作品や、あまり有名でない作品、現代ものだとそうはいきません。

プログラム。

オーケストラ・ピット。


11月6日、同じ演出家ヨハネス・エラートによる《ニュルンベルクのマイスタージンガー》新制作プレミエをフランクフルト・オペラで観たばかりでした。


この《仮面舞踏会》演出、6年前とはいえ、今回のフランクフルトでの出来とは全く違います。
しかし、演出家の仕事も出来も違うし、向き不向きもあります。

ステージ美術も衣裳もかなりスタイリッシュです。

ただ・・・

写真がないので残念ですが、リッカルドが羽織るマント(バスローブ?)の裾に、北斎の『富嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」の図柄があしらわれています。
で、私としては、歌舞伎の『石川五右衛門』や『助六』を連想してしまい、それが頭から離れません。
リッカルド役のカストロノーヴォが細く、インテリっぽいリッカルドなのでまだ良いのですが・・・

さて、オペラ《仮面舞踏会》はスェーデン国王グスタフ3世が1792年、オペラハウスでの仮面舞踏会で暗殺された史実に基づいています。
暗殺実行犯はアンカーストレム伯爵。
ただ、裏にフレデリック・フォン・フェルゼン侯爵の存在の可能性があるらしい。
フレデリック・フォン・フェルゼンはハンス・フォン・フェルゼンの父です。

ハンス・フォン・フェルゼンといえば、マリー・アントワネットとの関係で有名、そう、あの池田理代子の《ベルサイユのばら》にも、もちろん登場します。

《ベルサイユのばら》でも、《仮面舞踏会》でも、王妃や王、臣下とその妻が絡む三角関係があり、頭にはあの池田理代子の漫画の流麗な線が浮かんだのでした。

《仮面舞踏会》、アリアもデュエットもコーラスも管弦楽も、私の大好きな作品です。

カーテンコール。

FOTO:©️Kishi

以下は、プログラム中の写真。©️Wilfried Hösl

これはプレミエ前のHPK(オペラ劇場用語でHauptprobe mit Klavierーピアノ付き総稽古の略語です)の際の写真。

さすが、スター歌手を揃えています。
・リッカルド:ピョートル・べチャーラ
・アメーリア:アニャ・ハルテロース

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