見出し画像

オペラの記録:フランクフルト・オペラ、ワーグナー作《ニュルンベルクのマイスタージンガー》プレミエ(11月6日)

フランクフルト・オペラの新制作《ニュルンベルクのマイスタージンガー》の初日公演を観ました(11月6日)。

フランクフルト・オペラは世界的なオペラ専門誌『オーパンヴェルト』の年鑑で今年も「最優秀オペラハウス」に選ばれました。もうこのジャンルの常連です。

場所はフランクフルト中央駅から地下鉄で一駅、向かい側には以前、欧州中央銀行がありました。黄色い星に飾られた青い€マークがあります。

《ニュルンベルクのマイスタージンガー》は2回の休憩を挟んで約6時間近くかかります。このような大作は、観る方も力をつけなければならないので、まずステーキを食べ、昼寝をしてから劇場に向かいます。

劇場客席内。

上演開始前。

ステージにはエファの結婚式用の靴(ザックスは靴屋の親方)があります。

右側にはうさぎ。ニュルンベルクの大画家アルブレヒト・デューラーの有名な絵のウサギだと、すぐわかりますが、綱に繋がれているのはなぜ?

頭をよぎったのは・・・
この10月、ベルリン州立オペラがワーグナー《ニーベルングの指環》を新制作しました(演出はチェルニャコフ)。
同オペラの音楽総監督ダニエル・バレンボイムの80歳の誕生日を記念した制作だったのですが、バレンボイムは体調不良で降板しました。
この演出で大問題になったのが、ステージに登場するウサギとマウスでした。
動物実験ラボが舞台だったのですが、動物愛護団体が動物虐待(ステージの照明と音が問題?)として訴えを起こしたのです。
ですので、その事件をここで引用したのではないか、と思ったのですが・・・。


プログラム。

フランクフルト・オペラでは森内剛さんがStudienleiter として重責をになっています。中央のページ最上部に名前が見えます。

ほとんどの歌手が役デビューとは、大冒険、驚くしかありません。

こちらはオーケストラ(フランクフルト・オペラのオーケストラは『フランクフルト・オペラ・ムゼウムス・オーケストラ』が正式名称です)。



《マイスタージンガー》は実在の人物ハンス・ザックスを主人公に、またドイツの歴史と深く関わっていることもあり、演出はとても難しい。

しかし今回は全く新しい視点で演出されています。
このようなコンセプトとアプローチ、方法でも可能なんだと、新しい体験でした。



私にとって《マイスタージンガー》の音楽はあえて一言で言うと
「テトラコードの満艦飾」。

それが極上の厚い絹織物のように丹念に紡がれ織られ、広げられていきます。


カーンコール。まずはコーラスです。
コーラスのメンバーはビートルズ、マリリン・モンロー、ティナ・ターナー、クイーンやキッス、ハイノ、数々のオペラの登場人物などに扮して出てきました。

ソリストたちです。
中央のウェデイングドレスはエファ、その向かって右にベックメッサー、マグダレーナ、マイスタージンガーたち。
エファの向かって左にザックス、ワルター、マイスタージンガーとダヴィッドと続きます。

指揮のヴァイグレ(同オペラ音楽総監督)が出て、オーケストラを讃えます。

演出チームの登場です。

オーケストラ・メンバーもステージに上がりました。

FOTO:©️Kishi


以下は劇場から提供されたステージ写真です。
©️Monika Rittershaus



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?