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江國香織ワールド
読書記録アプリ「ブクログ」のアクティビティを見ると、私の著者登録数ベスト1は江國香織さんらしい。
心を綺麗にしたい時、いろんな本を読みすぎた後など、定期的に読みたくなる作家さんだ。
江國さんは何よりも言葉が美しい。
そして言葉が楽しそうに踊っているように見えてしまう。
物語の内容は主に恋愛もの。
1番最初に出会った本は『落下する夕方』だった。
梨果と八年一緒だった健吾が家を出た。
それと入れかわるように押しかけてきた健吾の新しい恋人•華子と暮らすはめになった梨果は、彼女の不思議な魅力に取りつかれていく。
つっこみどころのあるあらすじ。
20代前半だった私はこの本から“諦め”を学んでしまった。たぶん、いい意味で。
恋心のどうしようもなさ、恋に落ちた人間の様子のおかしさ、やりきれない思いがうまく言葉にされすぎていて、感情移入してしまい、読み終わった後には考え方が変わってしまう。
一種の洗脳のような。
『神様のボート』なんかは、ゆるやかな空気間を漂わせながら、実はかなり狂った物語だ。
必ず戻るといって消えたパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。“私はあのひとのいない場所にはなじむわけにいかないの”“神様のボートに乗ってしまったから”
『真昼なのに昏い部屋』は、簡単に言ってしまえば不倫物語。
美弥子さんは、「きちんとしていると思えることが好き」な主婦。アメリカ人のジョーンズさんは、純粋な彼女に惹かれ、近所の散歩に誘う。気づくと美弥子さんはジョーンズさんのことばかり考えていた。
もー何してんだよ〜なんてハラハライライラしつつ、気づいた時にはしっかり物語の中に入ってしまっている。
うん、江國ワールド、最高です🌍
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