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(詩)砕けた感情
心が砕ける音がした
それは乾いた音だった
ガラスが割れたようなよく響く音だった
その破片を見つめると
無数の私が写っていて
数えきれない感情が見返してきたのだ
私は咄嗟に目を逸らし
その場から逃げ出した
その破片は今も
私の奥底で散らばったまま
いつまでも来ない片付けを
待ち望んでいるのだろう
時が経ち
落ち着いて破片を見返すと
相変わらず私たちが
私のことを見てるけど
そこに抱くのは恐怖ではなくなっていた
悲しさか、虚しさか
そうした感情で見つめ返す
直すことのできないガラスの心
ほうきで掃いてゴミ箱へ
不燃ゴミではないらしい
引き取りは拒否された
だから相変わらず片付かない
どうしようもないから置いて行く
私の奥底に散らばったまま
いつまでも いつまでも
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