CHIERI

日々の記録。芸術について学んだことなど。

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最近の記事

山を登った話

 思い立って近くの山に登ってみた。少し出発も遅れたため、人がまったくおらず、進むほどに言いようのない不安と恐怖に襲われ、さらには運動不足による息切れ、途中でこれはもう無理だと山頂に到着する前に引き返した。  表山道を上っている時は、つらい、苦しい、こわい、などネガティブな感情ばかりだったが、裏山道を下っていると、次第に落ち着きを取り戻した。すると、後ろから人の気配が。ほっとするも、震える足で身体を支えるのに精一杯な私は、お先にどうぞ、と道を譲ることしかできず。  そんな私に

    • 12/19 tue. 命の順番

       昨日から始まった大掃除。とは名ばかりで、単に溜まった家事を片付けて、不用品を整理していただけなのだけど。  本棚を整理していると、読まずにただ整列させていた本が目に止まったり、使い所のない文具が顔を出したり、思い出の品を見て感傷的になったりと、なかなか労力がいるものだ。  それでも、昨日は何故か「今日のうちに身の回りを整えておかねば」と、面倒な口座入金や、資源ごみの分別と廃棄、いよいよ寒くなったので衣替えも兼ねた大量の洗濯物も済ませた。久々に作った、だし巻き卵は失敗した。

      • 11/29 wed. 映画鑑賞記録「正欲」

        やっと休みになったので、 課題をクリアしたご褒美を兼ねて 映画「正欲」を観た。 (ご褒美枠としては重い映画) いよいよ多様性とはなんだかわならなくなってきた。犯罪と狂気との隣り合わせな紙切れ一枚くらいの隙間で「普通」を追い求める人々。 私も含めてだけど、きっと普通じゃない何かを求めて、ここにいる。いつもとは別の名前や顔を持ち合いながら。 持ち寄ることも、見せ合うことも自由だけど、それを投げつけてはいけない。 力の強い者は、弱い者を脅かすためにそれを使っちゃいけない。有

        • 9/22 fri. 映画鑑賞記録「after sun」

          小説や映画は、気に入ったものを何度もループしてしまう。しかも、この季節はこれ、この気分の時はこれ、ここへ行く時はこれ、と、自分の中で限定公開をしてしまうから、新しいものがなかなか入ってこない。 ある時、「現状維持は衰退である」という、かつて師から受けた言葉を思い出した。映画好きの友人の影響もあり、月に一度映画館へ行く、という目標を定め、とりあえず気になったものを観ることに。たしか3月から始めたので、半年継続できたのである。 もうかれこれ20年前の作品である「サマータイムマ

        山を登った話

          7/17 mon. 映画鑑賞記録「君たちはどう生きるか」

          もちろん、 簡単に答えなど教えてくれなかった。 私は原作を読まずに鑑賞したのだけれど、 本を読ませるため、の映画なのか。 たくさんの寓意が散りばらられているように感じた。 あれはなんだったのか、と考える。 明解なハッピーエンドではないところが、 作品の魅力のひとつなのかもしれない。

          7/17 mon. 映画鑑賞記録「君たちはどう生きるか」

          7/10 mon [宇都宮美術館]

          日曜日に、美術館へ しあわせなひととき 帰りに餃子をお腹いっぱい食べました

          7/10 mon [宇都宮美術館]

          7/3 mon [planetarium]

          初めてのプラネタリウム🪐 銀河鉄道の夜。 宇宙への憧れは果てしなく。

          7/3 mon [planetarium]

          6/26 mon [無題]

          海の向こうの、遠く離れた場所から 友人が贈ってくれた言葉。 私はその頃、うまく言葉が紡げずにいて 夕暮れの空の写真を贈った。

          6/26 mon [無題]

          6/19 mon [無題]

          移りゆく空 私はベッドの上

          6/19 mon [無題]

          6/12 mon [無題]

          しばらくぶりに風邪をひいた 高熱の中で食べるプリンは美味 今週はマティス展に行くはずだったのにな

          6/12 mon [無題]

          6/5 mon [June: 6月を迎えて]

           オンラインでの大学入学を決めて、レポートに取り組み始めてから二ヶ月が過ぎた。カリキュラムや学習方法に慣れるのに四苦八苦しながら、論述においての決まりごとだとか、芸術史の勉強を進めていくうちに、知識の習得というより、自分の癖や傾向を発見できたことが大きな学びとなった。  まず、本を読む、という行為はとても好きだけれど、当然これまでは好きなものばかり読んでいたので、あまり興味を持たなかった分野を読み進めるのはなかなか大変だということ。これは環境を変えて、喫茶店で時間を決めて読

          6/5 mon [June: 6月を迎えて]

          5/29 mon [surrealism: 破壊と再生によって深化する意識]

           人は何かを作り、それを破壊する生き物である。純真無垢な幼い子供でさえも、積み木の城、砂場の山、自ら作り上げたものを壊したくなる衝動を時に抑えられなくなる。万人に当てはまるとは言い難いが、狂気を内に秘めながら日々を生きている。それが膨れ上がって戦争が起きたり、または、新しい芸術が生まれる。  20世紀初頭、激しい筆致と強烈な色彩により野獣派と呼ばれた【フォーヴィスム】、原初的な造形を取り入れた【プリミティヴィスム】、対象や空間を多角的に捉えた【キュビズム】と、ヨーロッパの近

          5/29 mon [surrealism: 破壊と再生によって深化する意識]

          5/22 mon 【movie: 心の映写機で】

           この春、新宿・歌舞伎町に色濃く残る歴史を脈々と受け継いで、新たなシネマコンプレックスが誕生した。東急歌舞伎町タワー「109シネマズプレミアム新宿」だ。前身である「新宿ミラノ座」は、60年近くに渡って多くの人々から愛され、2014年に惜しまれつつ閉館した。目まぐるしい都会の渦の中で、映画という文化を繋ぎ続け、そこで暮らす人々の希望であったに違いない。生まれ変わったハイスペックなシアターは、まるでその時代と情熱を積み上げたかのように高くそびえ立ち、新宿のネオン街を見下ろしている

          5/22 mon 【movie: 心の映写機で】

          5/15 mon [saxophone: もうひとつの声]

          はるか昔、人々を惹きつける妖艶な音色ゆえに製造も演奏も禁止され、悪魔の笛と揶揄されてしまうほどの魅力的な金色の縦笛。私もその虜になってしまった一人です。 サクソフォン(サックス)は、現在一般的に使われている楽器の中では珍しく、発明した人がはっきりしている楽器です。発明者アドルフ・サックスはベルギーに生まれた楽器製作家で、さまざまな吹奏楽器を演奏できる人物だったと伝えられています。彼は、木管楽器の良さと金管楽器の良さを合体した楽器が作れないかと考えて、1840年代にサクソフォ

          5/15 mon [saxophone: もうひとつの声]

          5/8 mon [art writing: 言葉で描く]

          美術への造詣が深く、数多くのアート小説を手掛ける作家・原田マハによる短編小説集「常設展示室」より、ヨハネス・フェルメールの作品【真珠の耳飾りの女】を描写した一文である。作家デビューに至るまで、大学の文学部を卒業後、大手商社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、キュレーターからカルチャーライターという経歴を持つ彼女の著書は、物語はフィクションでありながらも、実在する美術作品が、美しい文体によって非常に繊細に記されている。 先ほどの文章のあとは、次のよう

          5/8 mon [art writing: 言葉で描く]

          5/1 mon [restart: あらためまして]

          SNSとの付き合い方を振り返ってみますと、mixiから始まり、続いてFacebook、Twitter、Ameba Blog、Instagramとあれこれ挑戦してみたものの、結局のところ更新が続いたのはメインで利用していたInstagramのみでした。 2020年、コロナ禍で自宅待機中に時間を持て余して始めたnoteも、最近ではすっかりご無沙汰になってしまい、どうしたものかなと心の片隅に引っかかっていたのですが、テーマなるものが無かったから途絶えてしまったように思います。 過

          5/1 mon [restart: あらためまして]