書店員が自分の顔を知ってもらわねばと思うのです

みなさまはじめまして。CHIENOWA BOOK STOREスタッフ 伊藤 楽(いとうがく)と申します。

コロナウイルスと大雪の影響でお客様も多くなく時間が余っているので、自己紹介させていただこうと思います。が、その前に、なぜそんなことを?と思われる方もいるでしょうし、そう思った理由をお話しさせていただければと思います。(あくまで伊藤個人の考えです)

書店が減ってるってそりゃそうでしょう

僕は95年生まれです。windows95と同い年で、生まれた年に阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件が重なり、小学校に入る前の年に9・11が起こり、高校の入学式前に3・11が起こり、唯一満期でゆとり教育を受けた世代です。出版業界的には、95年というと少年ジャンプが653万部を記録した年。日本の出版業界のピークとも言われる年です。

なので、出版不況と言われても、正直言ってピンと来ないんですね。だって、下がり続けている景色しか見たことがないから。そしてこれからも下がり続けるでしょう。

なぜって、書店で買わなくたって本は読めるからです。Amazonならその日のうちに自宅に届けることもできるけど、書店で取り寄せだと時間もかかるしわざわざ取りに来なくてはいけない。昔と違って青空文庫があるから文豪の本は買わなくてもタダで読める。雑誌は捨てるのも面倒だから電子で買ったほうがいい。本屋で買わなくたっていいじゃん、と思われてしまう理由は山のようにあります。

そもそも本を読む人が減ったうえに、書店よりも品揃えのいいインターネットの店がある。必要とされている量が減れば、数が減るのは仕方がないことだと思うのです。

じゃあ生き残る書店はどんな書店なんだろう

チエノワ含む小さな街の書店がこれから生き残っていくために必要なこと。それは、書店員の顔を覚えてもらうことじゃないかと思うのです。カリスマ書店員である必要はないですが、「あそこの書店員さんは、ちゃうな」と思ってもらうことで、「だからAmazonじゃなくてあそこで買うか」と思ってもらえるのではないでしょうか。

「検索では出会えない本」を提供することを売りにしている書店はすでに多くあります。配本には頼らない独自の棚を作ることで、固定のファンを生み出しています。しかしそんな店は、固定のファンは作れるけれど、その地域に住む人、お年寄りや子供に向けた商品展開が弱点なんじゃないかな、と思ったりもするのです。

チエノワのような小さな書店は、そういった書店が掬えなかった層の受け皿となりつつ通販に負けないようにしないといけない。そのためには、特別ハイセンスな選書も、カリスマ的魅力も必要ないと思います。必要なのは、街の人が気軽に声をかけられて、読みたい本がない時に頼りたくなるようなスタッフであると考えます。そして、そんなスタッフのもとに買い物に来てくれるお客様が、街の小さな書店を支えてくれるのではないでしょうか。

そのためにチエノワがやりたいこと

現在いろいろ企画中です。狭いお店ではありますが、うちで買い物することで家族のつながりをより感じられるようなイベントを行ったり、お店オリジナルグッズの拡大などやれることやってみたいことをやろうと画策中です。朝霞は東京からもすぐです。お店も22:00までやっております。川越からの帰り道、ちょっと寄ってみてください。気取らない居心地の良さと、でもちょっと、ちゃうな、というポイントをちりばめてあります。


最後に、この記事を書いた人がどんな人なのかを知ってもらうために、私のプロフィールを公開します。こんな人がスタッフにいるお店です。よければぜひお越しください。もし私がいれば、お声かけください。オススメ本、いっくらでもありますよ!

名前:伊藤 楽

年齢:25歳

担当:地図ガイド・新書

主に読む本:小説と漫画

趣味:映画・料理・オートバイ

書店員歴:大学時代、有隣堂でアルバイトを四年。卒業後テレビ業界に入るも、一年経たずに転職。昨年12月からチエノワで書店員デビュー。

今イチオシの本:ブルーピリオド

今読んでる本:もうすぐ消滅するという紙の書物について

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。これからもちょくちょく更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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CHIENOWA BOOK STORE

埼玉県朝霞市本町2-13-1 EQUiA朝霞2F

伊藤 楽

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