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【選挙ウォッチャー】 習志野市議選2019・分析レポート。

僕は千葉県柏市に住んでいますが、習志野市になってしまうと、ほとんど馴染みがありません。その昔、柏市で車を持っている人は「習志野ナンバー」だったのですが、今は「柏ナンバー」が誕生するようになったため、習志野市にはあまり馴染みがなくなってしまいました。千葉県で暮らしている僕ですら、あんまり興味が湧かない街なのですから、べつに近くに住んでいるわけでもなければ、ますます興味がないかもしれないのですが、高校野球やブラスバンドで有名なこの街も「NHKから国民を守る党」の魔の手が迫っていますので、状況を把握しておく必要があります。

習志野市の定数は30ですが、ここに37人が立候補しています。鎌ケ谷市議選に比べれば、落選する人が7人になっている分、ほんの少しだけハードルが高いのですが、残念ながら、ここではNHKから国民を守る党が当選を果たしてしまいました。習志野市は津田沼駅前などで重点的にチラシが撒かれており、多くの人が騙されてしまったと言えます。


■ NHKから国民を守る党が当選した

習志野市ではNHKから国民を守る党の議員が当選してしまいました。これで千葉県内は流山市、船橋市、習志野市、市川市で議員が誕生し、さらに8月4日の柏市議選で大橋昌信が議員になろうとしています。NHKから国民を守る党が地方に議員を生み出す理由は「お金」です。現在は億単位の政党助成金が入ってくることになったため、党員たちに負担させるお金はないということになっていますが、いざとなった時には党員たちにお金を出させる仕組みになっていて、今回の参院選でも1人130万円の上納金が強制されています。この130万円は「借金」ということになっていて、政党助成金で返すことを約束していますが、例えば、丸山穂高が加わったことによって増える政党助成金は丸山穂高にそのまま渡すことになっているため、党員が増えても立花孝志が自由に増えるお金が増えるわけではないと言えます。一般人から借りた9600万円に、年利15%の利子をつけて返済することになっているので、このお金も必要です。こうしたお金を返済していくことを考えると、いくらお金があっても足らないというのが「NHKから国民を守る党」の懐事情であると言えます。だからこそ、立花孝志は「党勢拡大」を謳い、各地に議員を増やそうという魂胆なのですが、よほどのことがない限り、4年間にわたってNHKから国民を守る党にお金が流れます。

NHKから国民を守る党を熱心に応援しているサイトによると、習志野市の宮城壮一は、ライブハウスを経営し、美容サロンでも働いているようです。3年前の四街道市議選にNHKから国民を守る党から立候補したものの、当時は落選。改めて習志野市に狙いを定め、かねてから津田沼駅周辺で活動をしていたようです。だんだん選挙も小慣れてきて、チラシが絶大な効果を発揮することを理解するようになったようです。なので、当選に向けてコツコツとチラシを配り続けてきたのです。実際、こういう努力をする候補者が少ないので、当選してしまうという側面もあります。


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