見出し画像

育児すること稼ぐこと

私、まめ父は、
まめ太の父親であり、
まめ太の扶養者であり、
まめ太の世帯主だ。

ふと考えると、
私はまめ太の父親だが、
扶養者や世帯主である必要はない。
しかしながら、
ジェンダーフリーが叫ばれて久しい現代においても、
その役割を当たり前とされる場面がある。
私がそうありたいと思わなくとも、
社会に漂う空気として、間違いなくそれは存在する。

まめ太の入院の時、私は妻と交代で付き添う。
平日の昼間、私が付き添いをしていると、

「お父さん、お仕事お休みされたんですか?」

と、驚かれる。
妻が仕事を休んでもそんなことは聞かれない。
女性就業率、7割を超えたんじゃないのか日本よ。

救急病棟にてまめ太のベッドの中で夜を越した時も、看護師に驚かれた。
こども用ベッドに身長173cmの男が寝ていたからか?
確かに窮屈だったが、きっとそうではない。

父親が付き添って何がおかしいのか。

時には、
「おむつ替えできますか?」「お風呂いけますか?」
とさえ聞かれることもある。失敬な。まめ太の父親だぞ。
いや、世間にはそれができない父親がいるのだろう。情けない。

父親が稼いで、母親が付き添う。

これが当たり前とされている空気がまだ日本にはあるのだ。

”イクメン”という父親なら当たり前のことをするだけの言葉が持てはやされる。
”育休”という法律上30年前から存在していた制度がまるで新しく生まれたかのように驚かれる。

全部、空気のせいだ。

育児をする父親はえらい。ではない。
いままで、育児していなかったのがおかしいのだ。
今すぐ、全員すべきなのだ。父親なのだから。

\\\\\\\\\\\\\

はい、はい。理想論は分かりましたよ。
でも現実問題。育児しながら稼げないじゃないですか。
だから役割分担しているだけなのです。
そういう人もいるかもしれない。

良い質問ですね。そうなのです。

”育児しながら稼げない”

この現実がおかしいのですよ。

”育児しながら稼げないことは当たり前だよね”という空気が、
→育児しますか?
→稼ぎますか?
という究極の問いを投げかけている。

生産性の時代に、育児しながらだと稼げないとはこれいかに。
短時間勤務だとキャリアを失うなんてアホか。
育児を始めたら人の能力値が下がるとでも言うのか。
そんな空気を許してたまるか。

この国が美しい国か美しくない国かは知らないが
日本を繁栄させるには、3人子どもを育てなきゃならない。
でないと人は減ってゆく。そうなんだろ?

いま、在宅勤務が進んで、父親の育児時間が増えている。
飲み会も休日の外出もできない中で、
育児を無視していた人々も、否が応でも子どもと向き合っている。

まさに今だ。
今こそ育児する人がスタンダードとなる社会への変革の時だ。

この国に跋扈している
「育児をしない人が稼げる社会」
「育児より飲み会が優先される社会」
に別れを告げよう。

\\\\\\\\\\\\\

父親の役割は、稼ぐこと。
それに最近、
育児すること、が加わった。
しかし、それだけでは父親と母親の役割は分離されたままなのだ。

父親も母親も同じ役割、
”育児しながら稼ぐ”
であるべきなのだ。

”育児しながら稼ぐのが当たり前だよね”

この空気を作れるのもまた、他ならぬ私たちである。

最後までお読み頂き有難うございます。頂いたサポートは、まめ太のこれからのため、同じ医療的ケア児のこれからのために大切に使わせて頂きます!