黒電話と山田さん
今日もお疲れ様です。
暑いです💦
窓を開けても熱風しか入って来ませんね😰
暑さで窓ガラスが割れたニュースを見てビビる私
実家に久しぶりに帰った時の話。
たまに帰っても父は不在が多かった。
いつも近所の友人山田さん(仮)家に将棋を指しに行っている。
なかなか帰って来ない時は、母に頼まれ迎えに行くのが私の役目だった。
何度か迎えに行っていたある日。
部屋から2人が出てきて父が玄関で靴を履きながら私に言う。
「最近山田さんの家に変な電話がかかって来るみたいなんだよ。」
変な電話?勧誘かな?
当時も、多分今もオレオレ詐欺とか、商品送ります詐欺、とかニュースで流れていたからちょっと気になった。
「山田さん、どこからかかって来るの?」
山田さんは困った顔で
「1ヶ月前から自然食品やらサプリメントやら訳の分からない会社から電話がかかって来るんだよ。しつこくて💦」
ため息をつく。
玄関に置いてある電話は今どき珍しい黒電話。
留守番電話機能もないし、ナンバーディスプレイもない昔ながらのシンプルな電話だ。
父が帰ろうとした時、黒電話特有の音が響く。
「山田さん、私が出ましょうか?」
聞いた私の声にイイよという感じに手を振り山田さんは受話器を取る。
「もしもし」
「あーワタクシ〇〇会社です。貴方は当選したのでワタクシ共の会社の健康食品を送らせて頂きます。金額は五万円になります。宜しいですね?」
受話器から声がはっきり聞こえる。
当選?当選したならタダじゃないのか?
詐欺だな、これ、そう思い受話器を渡してもらおうとしたのだが山田さんは無言のまま相手の話を聞いている。
ペラペラ話続ける相手に黙って聞いていた山田さんが突然切れて叫んだ💢
「お前は誰だ!!!!!。」
「ですから、ワタクシ共の商品…」
「だから、お前は誰だと聞いておるのじゃ!!!お前は誰だ!名を名のれぇぇぇぇぇぇぇ~!!!!!!」
笑笑🤭🤭
思わず吹いてしまう。
言い方が時代劇みたいで笑ってしまう🤭
相手も多分驚いていると思う。
「さっきから理由も分からずペラペラ喋りよって!頼んで無い物は送って来るでない!要らぬ!要らぬったら要らぬのじゃ!」
ガッシャーン!💥💥
山田さんは荒々しく受話器を置いた。
凄い。自分の力だけで詐欺を防いだ山田さん👏👏
父は電話に関しては触れず、「またな」と言い出て行った。
「夕希ちゃん、大声出してごめんね」
と謝ってくる山田さん。
(えっ?もう時代劇風に話さないの?)
「ううん、大丈夫。断れて良かったです。」
そう言い私は父を追いかけた。
追いついた私に父が
「あいつ、昔から切れたら時代劇の言葉遣いになるんだよな…」
ボソッと呟いた。
でも迷惑電話防止には
時代劇風な言葉遣いも良いと思いまする🥷