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卵巣のう腫 ねじれて破裂していた【手術の結果】

タイトルの通りなのですが、いざフタ(お腹)を開けてみると、卵巣嚢腫はねじれて、それだけでなく破裂もしていました🤣

▽激痛のはなし


この記事では、手術の結果をメインにまとめます。【入院】の話については次の記事に書こうと思います。

卵巣嚢腫の種類は、成熟嚢胞性奇形腫(皮様嚢腫)です。

手術前の検査の簡単な振り返り

前回までの流れをざっくり振り返ると、下記の通りです。
はじまりは2023年5月、私は32歳でした。

激痛が起こる
  ↓
消化器内科などから産婦人科にたどり着く
  ↓
CTとエコー検査
  ↓
7cmの卵巣嚢腫(成熟嚢胞性奇形腫/皮様嚢腫)と診断
  ↓
(痛みは3週間弱でいったん収まる)  
  ↓
MRI検査
  ↓
悪性の部分が見つかる

21歳の時に同じく卵巣嚢腫を取ったことがあったのですが、そのときは成熟嚢胞性奇形腫の『良性』。なので今回も良性だろうくらいで思っていたので、のMRIで悪性の可能性を指摘されたのは意外でした。悪性とはつまり『がん』ということです。

▽MRI画像はこちらへ


手術の方法

卵巣嚢腫(成熟嚢胞性奇形腫/皮様嚢腫)を取り出す手術は、腹腔鏡手術の予定で行われました。全身麻酔をかけ、お腹に小さい傷を何箇所か開けて、そこから内視鏡というカメラ?などを入れて嚢腫を取り出す方法です。

腹腔鏡でお腹の中の状態を見てみて、癒着などにより手術困難な場合や、手術中に他の臓器を傷つけてしまったときなどには『開腹』に切り替えるかもしれないと言われていました。開腹手術では、お腹を大きく切って、目で直接見ながら手術が行われます。

私は、なるべく腹腔鏡で、なるべく傷口が小さく済むと良いな、と思っていました。同時に、過去に同じような手術を受けたことがあるので少なからず癒着しているだろうし、今回の嚢腫の大きさ(7cm)だと小さい穴からでは出せないだろうし、悪性かもと言われているから色々と手間(?)がかかるだろうし…と、開腹も全然ありえるだろうなぁと思いながら手術を迎えました。

今回、嚢腫ができたのは左側だけですが、手術の前から、卵巣ごと嚢腫を取ってもらうことに夫と決めていました。

▽どうして卵巣ごと取ることにしたのか?についてもこちらの記事へ


入院の流れ

(入院中の話はこれから書きます。お待ちください🙇‍♂️)


手術の結果

14:50に手術室に入り、目が覚めたのは18時半ごろ。3時間半くらいでした。

手術の結果は、麻酔が覚めたら割とすぐに聞くことができました。明日でもいい、と主治医に言われましたが、気になるし主治医に明日また時間を取ってもらうのも申し訳ないしと思って、すぐ聞くことにしました。
このときの「すぐ」、というのはどれくらい「すぐ」だったかというと、麻酔が覚めてベッドに乗って病室に戻ってきて、酸素マスクが付けられたくらいのタイミングです。喉も痛いし視界も割と狭い…。

手術直後に、車で待機していた夫も呼ばれ説明を受けていましたが、夫が聞いた情報もほぼ同じでした。

退院時に主治医に質問した内容も合わせて、手術の結果を下記にまとめます。


手術の方法:腹腔鏡

手術室から帰ってくるベッドの上で、へその下に大きめの痛みを感じたので「あぁ…開腹だったのか…」と思いましたが、後で見たら腹腔鏡手術でした。穴は4箇所。そしてどの穴も小さいです。嬉しいですね。

取ったもの:嚢腫と左卵巣

左卵巣&嚢腫は、予定通り摘出しました。もう一つ、何か取ったらしいのを主治医は言っていたのですが、あまり聞いたことがない名前だったので忘れてしまいました…。脂肪とかの表現をしていたような…たぶん大網というものかもしれません。(卵管とか子宮とかではなかった)。

茎捻転…ではなく卵巣がねじれていた

入院の前には、激痛の原因について一つは茎捻転で、「ねじれて戻った」とか、MRIの所見でも「ねじれている所見がある」と言われていました。

しかしお腹を開けてみると、なんと、【卵管が捻れた】のではなく【嚢腫と卵巣の間が捻じれていた】らしいです。そんなことあるんだ。これもまたびっくり😳
しかも捻じれの角度は240度だったそうです。そんなことまで分かるんですね〜。

一般的には茎捻転するときは卵管がねじれると思うのですが、私の左の卵管はがっちり癒着していて捻れることはできなかったようです。


嚢腫の破裂

嚢腫は、2房性だったそうです。袋が2つになっていた、ということです。雪だるまならぬ、嚢腫だるま。チーズでいうカチョカヴァロかな?

小さい方が破裂していて、内容物である髪の毛や脂肪は腹腔内に撒き散らされていたそうです。

過去の手術で皮様嚢腫の見た目は知っていたので、その中身が撒き散らされているのを想像すると…めっちゃ汚な…恥ずかしいような申し訳ないような気持ちになりましたね😇

夫が術後説明のときに撮ってくれた写真を見たら、液体の中にぐちゃっとした肌色っぽい組織や、髪の毛や脂肪が混じっていました。破裂していたからか形は丸くはなく、タッパーに入っていました。

▽その写真です。モザイクを強めにかけてみましたが…。

卵巣嚢腫が破裂していた/摘出した皮様用嚢腫の画像/経験談経験談

▽ちなみに過去の皮様嚢腫の画像はこちらの記事にあります。


皮様嚢腫の内容物は刺激性(しみる)というのをネットで見かけました。あの激痛にはこの痛みもあったのか…と納得。


癒着がひどい

とにかくお腹の中の癒着がひどかったそうです。
過去の卵巣嚢腫を取った手術の影響で癒着していたところに、今回の嚢腫の破裂でさらに癒着していたんだろう、とのことでした。
破裂して飛び散った内容物の脂肪とかも壁にくっついていたらしいです。
ぐちゃっとくっついている卵巣周辺のいろいろを想像すると、切り離すのはすごく手間がかかりそう…。

「癒着の痛み」については、手術前には特に自覚はありませんでした。もしかして便秘しやすいとか、排卵痛っぽいのが(いつも右側)にあったのは癒着が関係していたのかもしれません。


図にすると、手術前まではこんな感じ↓だろうと思っていたのが、

卵巣嚢腫が破裂していた/茎捻転/皮様嚢腫/経験談

実際はこんな感じ↓だったということですね(図はあくまで私のイメージです🙇‍♂️)。

卵巣嚢腫が破裂していた/茎捻転/皮様嚢腫/経験談
ぐちゃぐちゃ…。北海道弁なら、わやくちゃ、かな?

 なんとなくですが、いろいろ癒着したかたまりに、雑巾をしぼるように力を加えたら卵巣と嚢腫も強くねじれそうだし、破裂もしそうだなと思います。


嚢腫が良性か悪性かどうか:まだ分からない

私はてっきり、手術中にも迅速検査をして、麻酔から醒めたらすぐにだいたいの良性or悪性かが分かると思っていたのですが、違いました。迅速検査をやらなかったらしいです。
理由は『嚢腫を卵巣ごと全部取れたから』とのこと。

良性か悪性かは目視では分からないそうで、病理検査に組織がいろいろ提出され、2週間くらい待って結果が分かります。

〈病理検査に出したもの〉
 ・腫瘍本体
 ・卵巣
 ・腹水(手術中にお腹の中を洗った後の水)
 ・大網

↑この、病理に出したものを知るまで私は「迅速病理をやらなかったということは腹腔内にもし悪性の部分(がん)があっても見逃してしまうのでは…?」と不安になっていました。

失礼なことですが、主治医が若かった(同世代か年下?)ので「ちゃんと治療してもらえるんだろうか」と疑う気持ちもあったかもしれません。

でも、腹水も検査に出してもらえていたと知ってかなり気が楽になりました。
(病理検査でも、出した全部の細胞を見るわけではないから、がんの『見逃し』を0にはできないだろうと思います。一度「悪性かも」と言われた以上、退院後のがんの定期検査?は覚悟しなければなりません。)

でも実は退院した今でも「なぜ迅速検査をしなかったのか」はモヤモヤしています。
卵巣がんの記事や他の方の経験談などを読んでみて、〈迅速検査で悪性が出たら卵巣や子宮リンパ節その他いろいろを切除する〉と見かけルからです。
もしかして、今回の私の場合、〈とりあえず今回は怪しい卵巣&卵巣嚢腫を取っておいて、悪性だったら後でもう一回手術して子宮etcを切除する〉感じなのかな?と思ったりもします。癒着が酷すぎて術中に主治医の方針が変わったのかもしれません🤔気になります。

術後の痛み

傷の痛み
傷の痛みは、びっくりするくらい軽かったです!
手術の次の日は痛み止めの点滴(背中にチューブで入れているタイプのもの)をガッツリ入れてもらっていましたが、点滴の痛み止め切れても、痛み止めも数回、「耐えられないほど痛くはないけど飲んでおくか」で飲んだ程度。
2日目には支えなしで歩くことができました。丁寧に処置してもらえたからなのか、ありがたいです。

入院中、傷の痛みより困ったのは次の2つの症状でした。
足の痺れ
手術のすぐ後は両足が痺れていました。
麻酔の影響です。右足は次の日には感覚が戻ってきましたが左足は痺れレベルが変わらず。初めて歩くときも、感覚がなく、歩くのが大変でした。しかしその一日後には、痺れはだんだん取れて完全に無くなりました。

脇腹がつる痛み
3日目にピークを迎えたのが、脇腹がつる痛みです。これも痛かった。
術後、左肩→鎖骨の上→脇の下→脇腹→みぞおち、とだんだんと場所を移動しながら痛む範囲が拡大。『足がつる』のと似ている痛みで、体を倒すときなどお腹に力を入れるとバチン!という感じでつる。そうすると息をするのもできなくなり、繰り返す度に恐怖でした。
麻酔医によると「手術でお腹の中をいじっているのでどうしても起こりうること。しばらくすれば治るから」ということで、確かに2日くらいで深呼吸できるくらいに軽くなりました。
痛みの渦中では知りませんでしたが、ネットで調べたら、腹腔鏡手術中にお腹に入れておくガスの影響で横隔膜に痛みが出ることがある、みたいな記述もみかけたのでそれかなとも思います。


今後の妊娠について

残った右側の卵巣は、癒着が酷くてほとんど見えなかったらしいです。妊娠を希望するのなら体外受精になる、なるべく早めに、とのことでした。

合併症について

現時点では手術に関連する合併症は心配しなくて大丈夫、とのことでした。

お決まりの、病院食ショット。術後2日目からおかゆが普通の米になりました。


最後に:悪性じゃなければいいな

病理検査の結果が明らかになって、悪性だったら『がん』治療の世界に足を踏み入れることになります。卵巣嚢腫の付き合いはもう10年以上なので慣れてきてますが、がんはある意味、新世界ですね。

がんの話はとりあえず置いておいて、今回の手術で学んだのは、
【だいたいの痛みは1日で収まる気配を見せ、3日あれば治る】
ということ。

3日経っても治らない痛みは病院に行かなければならないレベルなんだと思います。

…つまり、私は激痛が起こったあのときに、3日くらい痛みが続いた時点で通っていた消化器内科を見切り、仕事のことも家のことも全部お手上げにして、詳細な検査をしてもらえる病院を自分から受診するべきだったのかな、と反省しています。

そうはいっても私はもうやり直せないので、この記事を読んでくださっている方は、痛みを感じたら早めに病院を受診してみてください🙌
もちろん、症状が無くても産婦人科を定期的に(一年に一回くらいは)受診してほしいです。





▽これまでの振り返り・まとめ▽

◆激痛が起こる

◆CTで卵巣嚢腫発見

◆MRIで悪性の所見

◆手術の結果


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