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がんと糖尿病と。

10月の終わりに、腹痛があってよかった。
私の癌細胞は、ひと月以上経った現在、私の生活を変えた。

痛みがあって尿検査などの結果で、医師から告げられた。

「がんが見つかりました。電話で予約を取らずに、すぐに総合病院を受診しなさい」

電話で総合病院の予約を取ろうとすると、令和に流行の病のためなのか、受診が一ヶ月半も先に伸びるそうだ。

11月は毎週、病院に通っていた。
検査がすべて終わって「がんではありません」という診断が出るまで、家族2人と私は気が気ではなかった。

エンディングノートを開く元気はないが、どうしたらこの状況を変えられるか、と「癌封じの旅」に出た。

そうして産婦人科の医師から、LEGHの他にも告げられた。

「糖尿病の疑いがあるので、糖尿病科を受診してください」

そのときの血液検査のHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値は、6.4パーセントだった。6.5%は、完全に糖尿病である。

HbA1cは、糖尿病の判断基準となる血糖値の値である。

静岡市内では総合病院が5か所あるが、それぞれの病院で糖尿病と判断する値が違うらしく、私の担当医師は他の総合病院から通っている方だった。

「まだ糖尿病ではないです」

「でも、食事や運動についての改善が必要なので、指導を受けてください」

と言われた。
一度ならず二度も、疑いで済んだ。

糖尿病科の医師は、淡々と血液検査の結果を話し、ものすごく厳しかった。

ジャニーズ事務所の方ですか?
と聞きたくなるくらいのイケメンだったが、生活習慣病ですからね、と言いながら、質問をいくつかされて、こちらは全く褒められない食事や運動の話しを恐々(こわごわ)とした。

「最後に、何か質問がありますか」
と聞かれても、病院で疑問は何でも聞く私が、首を横に振るしかなかった。 

そして、2週間ほど経ち、昨日の受診では、
明らかにニコニコ話す先生に会った。

「ヘモグロビンA1cは、6.2%で、糖尿病ではありません。血圧も、家で測るときとは
この値と(10分前に計測した紙キレを持って)違いますか」
と別人のようだった。

私が食事を変え、運動を頑張っていることを話すと、嬉しそうにエコー検査の結果の用紙を持って、看護師に質問をしかけた。

その医師の総合病院では、エコー検査の結果を患者に渡せないそうだ。私が受診している総合病院は患者に渡してよいと看護師がいって、血液検査とエコー検査の結果を両方とも先生から受け取った。

2つの病院を掛け持ちして、若いのに、優秀な先生だと思った。病院によって、ルールも、判断基準値も違う。
医師なりの診断や検査方法は同じでも、私が通う病院の他科の医師たちとも連携を取らなければいけない。

先生は、産婦人科医からの紹介で患者(血糖値の悪い私)が増えた。

忙しいのに、余計、忙しくさせている。

食事指導では、食事指導の先生と話した。
次の受診までに△Kg、体重を落とす目標を立て、パルスイートの試供品をいただいた。

ご飯は、100gまで。

「パスタの100gでもいいですか」

と聞いた。束が100gで、扱いやすいためだ。

「パスタは、糖質を考えると‥‥40gなら食べていいですよ」

と言われ、ずっこけそうだった。

体重も、そのうち、減る量が止まってしまう日がくるだろう。

イケメン先生に怖い顔をさせないように、頑張ろうと思う。 

人に世話になって生きているなぁ。
あらためて自覚する。




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