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ポン酢を嫌いになるのは何mLからだろう

冷蔵庫からポン酢の匂いが消えない。どうやら完全にフタがしまってなかったらしい。ドアポケットのポン酢の瓶はひとりでに倒れ、ポケット内のすべてをポン酢色に染めた。

1.万能調味料のはずなのに

レシピサイトを見て「味を調える」は「適量ポン酢を入れる」と同義だと思っている。それくらいポン酢には絶大な信頼を置いている。鍋、鮭のホイル焼き、照り焼きチキン、、晩御飯においてポン酢を5連投くらいさせたこともあると思う。酷使もいいところだ。

そんなポン酢を嫌いになりかけている。150mlリットルの小瓶から1/3くらい流れ出したのでざっと50mlくらい。並々と池を作ったポン酢は、オブラートに包まずにいえばただただ臭かった。


犯人。

自炊生活を健気に支えてくれた存在が、量が増えるだけで敵になった。全てを拭き終わった後のポン酢漬けされた手の匂いを僕は忘れない。

2.無理やり何かを学んでみる

ただポン酢をこぼし、落ち込みながら冷蔵庫を掃除しただけだとあまりにも切ない。「人は失敗から学ぶ」という格言に則り、ポン酢決壊から無理やりにでも何かを得る必要がある。

といったものの特段学べることがない。せいぜい「次からは蓋をちゃんと閉める」くらいだ。

それだと割に合わないので、人間関係にあてはめてみることにした。「少しなら貴重でなくてはならない存在だけど、多いと嫌いになる」転じて、「たまに会うと楽しい人に長い時間会ったら嫌いになる」。となる。これが慣用句『ポン酢の氾濫』の意味。

会う頻度が多いと相手に好感触を抱くという心理的事象を単純接触効果と呼ぶ。これに異論はない。毎日ポン酢を食べていた時、間違いなく僕のポン酢依存度は高かった。ただ、1回ごとのポン酢の量には限度がある。

冷蔵庫内にぶちまけられたポン酢は、それまでのポン酢とは明らかに別人だった。

頻度は増やしても、会う時間は伸ばしてはいけない。これが今回ポン酢から学んだ人間関係の教訓。

ぜひ実践してみてほしい。それと同時に、こびりついたポン酢の匂いを消す方法も同時に教えてほしい。お願いです。


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