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フリーランス プロジェクトマネージャーのお仕事 ‘21-‘23

「PMのフリーって聞いたことないね。どうやって仕事するの?」
「まあ、自分1人生きてくだけならなんとかなるかなって。。(ノープラン)」
と言いながら独立した3年前。
なんとか3年生きてくことができました、たくさんの方にお世話になりました。本当にありがとうございます。

今の時点の結論、もしPMの独立がおすすめかどうか聞かれたら70%はおすすめします。
意外といろんな場面で役に立てること、ニーズは継続的にあることが、独立してみて分かりました。一方で組織の力でごまかせない落とし穴や、性格によって向き不向きがあるだろうなぁという学びも3年間を通じてありました。
この記事は、フリーになろうか迷っているPMの方、フリーのPMってどんなこと頼めるの?と思う方に向けて、なるべく具体的にリアルな事例をご紹介しようと思っています。

フリーPMの仕事の種類

個人になってから承った仕事は、役割で大別すると大きく2種類でした。

■制作プロデュース(主に請負型)

P/PMとして小規模な制作案件(納品して完了となる案件)をクオリティ高く制作する仕事。私は広告コミュニケーションが出自なのでWebサイト、映像制作、撮影ディレクション、印刷物、企画まで、等。

□プロジェクト推進(主に準委任型)

事業やプロジェクトの内部メンバーの1人として、担務範囲のプロジェクトのゴール設定やリソース管理など含めてマネジメントする立場。クライアントのアカウントや名刺を持って対外的にはクライアントの側の人員として振る舞う。クリエイティブ部門のPM、広報担当、等。

後者は半常駐のような位置づけですが、私は基本的にフルリモート・必要があれば出社or現場稼働という条件にさせてもらっていました。(別件との掛け持ちを前提としているため、資料の持ち出しなど不便が多いため)

この2つの関わり方を、バランスよく承っていけると心地よく仕事ができそう。私の場合は、プロジェクト推進(半年〜年間単位)を2件+制作プロデュースを1~2件など(終わったら次へ)、というボリュームが適正そうです。

フリーPMとしての学び&気付き

3年の間では、キャパオーバーしてパンクしたりクライアント様との期待値が合わずお互いしっくりこなかったり、、ということもありました。いくつかのパターンをおさらいします。

(1) 事業会社と直取り引きするWeb制作は、事業計画コンサル案件だと思おう

交通整理をする代理店やクリエイティブディレクションを担う制作会社がおらず、制作やブランディングに慣れていない中小規模事業会社との直案件の場合。その実は制作案件ではなく「事業コンサル」であることがあります…!
WFをひくにも事業の整理とそれを未来どうしたいのか=事業計画の理解(下手したら策定するところから)はじまり、デザインコンセプトを考えるにもMVVの策定が必要。もし該当の座組で『素材と原稿は渡すのでデザインと実装だけお願いします』と言われて、しかもオリエンで事業計画の説明が無かったら、「事業のコンサルフェーズ」もスケジュールや工数の見積りに入れておきましょう。

※MVV=Mission/Vision/Value。企業やチームの価値理念の言語化。

(2) 納品請負型のお仕事でも「稼働月」を最初に約束しておく

様々な事情で事前打ち合わせに思ったより工数がかかったり、納品が伸びて微妙な修正対応がゆるゆる続いたり。会社員のときは「納品するまでが仕事だから仕方ない」と分担を調整したりして乗り切ってきました。
しかしフリーランスの体はひとつ。そしてコミュニケーション窓口係をやっていると逃げられない。という事情が重なり、前の件が終わるはずだった月に新案件が始まり、、というサイクルに陥ると、シンプルに詰みます。

対策として、納品ベースで請け負ったとしても「御社都合で〜月以降より納品が遅れた場合はその時点までの進行を引き継がせていただき、納品完了まで対応できない可能性があります」と見積り時点で注意書きを書いておくということをやってみています。

(3) 同じ時期にPMとWebディレクターは、別件でも兼ねない

PMは主にコミュニケーションを司り、打ち合わせをしたり人と会話を重ねるポジションです。ビジネスタイムはほぼ打ち合わせで埋まります。一方でWebディレクターは情報を整理し、仕様のリストアップや矛盾を精査し発見する役割もあるので、わりと腰を据えて情報と向き合い集中作業する時間も長いポジションです。
同時期に受けた案件で、PM役とWebディレクター役がかぶると【日中は打ち合わせで埋まり、Webディレクター的な作業時間が全て夜間になる】という睡眠無視の日々に陥りがちになります。。こうなるとPM自身が進行のボトルネックになってしまうので、案件数だけでなく入り方のコントロールも重要。

2024年以降やっていきたいこと、やってみたいこと

■制作プロデュース(主に請負型)

  • 国内外横断したチーム編成のプロジェクト。国際的なプロジェクトだったり、インポート・エクスポートに関わる案件。

  • 本、書籍、雑誌、Zine等の出版案件。それにまつわるプロモーション。手に取れるものを作りたい。

  • アート、エンタメコンテンツの作品それ自体や周辺企画の制作進行。

その他以前から好きなこと興味のあることには引き続き関わっていきたいです。

□プロジェクト推進(主に準委任型)

  • 日常的にクリエイティブワークがある事業会社様

  • 半年〜年スパンで実施するプロジェクトチーム

  • 短期的にプロジェクトマネジメント体制を整えたい制作会社(体制構築要員として)→PM JUKU side by side

PM JUKU side by side/2024年〜

(ずっと止めてしまっている、、)PM JUKUの派生プログラムとして「PM JUKU side by side」というサービスを行っていこうと考えています。

ある案件に対して私自身をリードPMとしてアサインしていただき、更に同案件に社員の若手PMをアシスタントにつけていただくことで、案件を通じて並走しながら直接具体的なPM進行の方法をレクチャー&メンタリングし、かつ適宜レクチャーセッションを織り交ぜることで抽象度を上げ、他の案件での適用方法を理解してもらうプログラムです。
「若手のPM教育はしたいけど、日々の受託案件が忙しくて学習に集中する時間が取れない」という制作会社におすすめのプログラムです。

このプログラムに興味のある方はお問い合わせください!

'21〜'23 17事例紹介

最後に'21-'23年に関わらせていただいた案件事例をご紹介します。
どんなことが頼めるのかがかなり具体的にイメージできると思いますので、同職種で興味のある方にもクリエイティブPM人材をお探しの方にも是非ご覧いただければ幸いです。

PMや準委任という立場上、いわゆる“Works”として公開していないものも含まれますので、興味のある方にだけお見せしたく、便宜的に以降は有料記事とさせていただきます🙇🏻‍♀️

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