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短歌

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#jtanka

【短歌連作】Parfait! Parfait! Parfait!

【短歌連作】Parfait! Parfait! Parfait!



フリッパーズギターがラジオで流れてる甘いものだけ食べたい今日は

あまおうパフェひとつぶんの疲れ将来について訊かれて答えるたびに

エレベーターの一階ボタンを慌てて押す もっと素直に喋れたのなら

にがいにがい花束をかき乱すために長いのでしょう銀のスプーン

周辺のどの駅からも遠い場所パフェは食事に含まれますか

全て終わるはずがないんだもう行かないオフィスビルの名前ばっか覚えて

2019.

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【短歌連作】きらきら都市

【短歌連作】きらきら都市

ゴーカートのどれかひとつに飛ぶ機能 夕焼けならば特に加速する

メリー・ゴー・ラウンド、僕らは勝ち戦のきらめきを知らぬままで育った

青く発光するウォータースライダーがしぶきを上げた都市の一点

観覧車にすくい取られるためだけに登る階段がまだ終わらない

絶叫の軌道を耳で追うほどに弱く閉ざされゆく遊園地

虹色に光る遊具で埋めつくす大人たちみな夜行性につき

初夏の騎士じゃなかった僕たちのための国

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〈7首連作〉プラットフォームの三分間

〈7首連作〉プラットフォームの三分間



プラットフォームの三分間 廣川ちあき

頭上には鳩の羽音が行き来して駅は岩場に似ているらしい

駅までに傘に集めた水滴は文字を書くには少し足りない

両の睫毛に鉄の庇を装備して女らプラットフォームに並ぶ

ささえもつ脳の重たさ紫陽花は枯れゆくときもまるさを保つ

戦いに赴く列に今朝塗ったバターの色のスカートの人

靴の歩みの流れを分かつ石としてまもられているアゲハチョウの死

枕木を千の鏡に掛

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聖使徒の像――2013年長崎連作――

聖使徒の像――2013年長崎連作――



折鶴の束の原色照りつけて八月二日いま爆心地
天主堂を望む背後の蝉時雨ひとりになりてただ黙すのみ
きちんと見つめるから何も語らなくていい 少女うつむくケロイドの頬
爆心の碑柱の黒くそびえ立つ先の青空ますます青し
爆心の碑を去る前に空を見よ竹山広の歌を思えば
爆風は確かにここに吹いたのだビルの間の片足鳥居
子どもらの笑い声して遠ざかる被爆詩人の詩碑を残して
物言わぬことも静かな力なり瞼伏せたる聖使

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