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009 ちぇりがホーチミンを好きな理由 No Good is Good②

◆今回の No Good アイテムは?

さて前回の、

に続いての、ちょっとこじつけ、ちぇりがホーチミンを好きな理由の、No Good is Good、第二弾。これまたプールで思い至った話なんですが…

今回、ほとんど泳げないくせに泳ごうとした経緯は前回書いた通り、ファスティングの結果をより引き出すためのエクササイズ。ただし、体に負担をかけず、またジムやプールに行く時間もかけず、好きな時に好きなだけを気軽にできるものを、という大変わがままな基準で選んだところ…

自分が住むマンションの小さなショボいプールが良い、ということになって、ショボいプールも役に立つではないか、という話をしたわけです。

というわけで前回の No Good 案件は、プール=No Good だったわけですが今回の No Good 案件は、私。ワタクシの水泳スキル。これが本当にもう酷かった。

結婚前、旦那さんとハワイに行き、海遊びに行ったはいいが泳げないので旦那さんに必死にしがみつくという、泳げない人間が一番やりがちで一番やってはいけないことをしてた。

多少浮けるようになってきたので、クロールをすればそのもがき具合に監視員がすっ飛んでくるし、平泳ぎをすると、なんと、これも才能じゃないかと思うんですが、後進をする。後ろに進む。どんだけ引っ込み思案なアメンボやねん、という体たらく。

とにかく、酷い。
それをあまり人に見せたくないという気持ちもあって、いつでも貸切の我が家のショボいプールはいいなというお話だったんですが…

あまりにひどくて、心が傷つく。とにかくみっともない上に、進まない。たった20mが、遠い。最初の頃は、3往復もしたらゼーゼーいうほどだった。その距離たったの120m。情けない。

◆改善法を探してみる

浮くのにも怖かった頃に比べたらちょっとマシになって来たので欲が出たのか、泳ぎ方のお手本 Youtube などを見てみる。そして思い知る。

私、人の動きを解析するということが著しく下手くそ。
例えば髪型のセットの仕方、例えば編み物、結び目の作り方など、料理のこと以外の他人の作業の様子というのが、皆目わからん。「わーすごい!」とは思うのですが、それを自分がやろうとすると、全く同じようにできない。

音を真似たり味を真似るのは得意なくせに、体の動き、となると、とにかく鈍い。

どうすれば上手くなるのか。
どうすれば美しく泳げるようになるというのか。
上の目指し方がわからずに、しょんぼりしながらも、ファスティングの結果を大きくするために、なんとかかんとか続けてました。すると…?

◆千本ノック方式で

下手な鉄砲もなんとやら。
理論もわからず、体への動きの伝達も下手くそなくせに、なんどもなんどもやっていると、人体って不思議なもので、ちょっとずつちょっとずつ最適化がされてくる。

そもそも水の中に入るというのは、人間にとって本能的に恐怖を抱いてしかるべきもの。どうやら自分は泳げない・泳ぎが下手くそという前提から、水に入ると軽くパニックを起こしていたらしい、と思い至った。

それもだんだん落ち着いてくる。なにせ、うちのショボいプールだったら大抵のところで足がつく。バーも四方に巡らされてるので、手を伸ばせばなんとかなる。

パニックになる必要はない。
そう確信できるようになった頃から、水中で自分を観察できるくらいには落ち着けるように。そうなると、手足の動きをあれこれ試してみることもできるようになってきた。

そんな中でたまーに、本当にたまーに「お?!」と思える出来のことが。それが20回に1度、15回に1度、と頻度を上げる。その「お?!」が正しいものかどうかはわからなくっても、良い感触を得られたり、目指した動きと同じじゃないか?!という希望が持てるだけでも自分には意味があった。

どうやら、進むスピードも徐々に上がってきたし、同じ距離を泳いでも疲れ方が違ってきてる?!え?もしかして自分、上手になってる?!

ノックも千本受ければ、何かしらの改善を得ることができる。
我流でやると時間がかかるけど、我流なりに得るものがある。その時間とエネルギー最小限にしたいのなら、ちゃんとした人に師事して教えてもらいましょう、という話ですよね。

ん?でも…ちょっと待って。
教えてもらったら、エネルギーを最小限にできる?

◆ちょっとだけ上手になって思ったこと

それは、困る。
だって私はカロリー消費のために泳いでる。オリンピック選手になりたいわけじゃないし上手に泳げるようになりたいわけじゃない。いや、泳げるに越したことはないのだけど、今の自分の目的は…

カロリー消費するため。
筋肉を作るため。
体力をつけるため。

いや、最大目標はカロリー消費!であれば…?
効率的に泳げてしまったらまずいじゃね?🤔

効率的に泳げるようになるということは、消費カロリーを最小限にして距離を伸ばす、スピードを伸ばすということ。

え?待って。
私、カロリーを消費するために泳いでるんです。その消費を最小限にされたら困るんですけど???スピードが出たら楽しいかもしれませんが、ごめん、別に楽に泳ぎたいわけじゃなくて。

もしも「何往復」というのを決めているならできる限り、あがいて無駄に泳ぎたい。スイスイと泳げるようになったらなったで距離を稼げば良いのかもだけど、できれば短時間・短距離で無駄にカロリー消費したい。

一刻も早く沖から岸に泳ぎつかないと死ぬ、という場面なら早く泳げるのが至上でしょうが、違う。私はカロリーを消費したいのです。つまり、下手くそに無駄にあがきたい。上手に、なりたくないっ。

◆欲するところを再認識する

全く変な話だというのは重々承知なのですが…
何かを始めたら、上手くなりたいと思うのが一般的だと思います。段階的に上手くできるようになることが励みになって、さらに高みを目指していける。継続できる。

でも今回の私の場合は、上手くなりたくない、と思ってしまった。
面白い。

結局、目指すものが違えば、どうなったら嬉しいのかってことも変わりますよね、当たり前のことなんですが。でもなぜか一瞬、上手に泳ぐことを目指してしまった自分がいました。上手でないことを残念に思う自分も。上手じゃなくて良いどころか、上手になったら具合悪いのに。

きっと他にも、こういうことってあるんだろうなと思うんです。
こうなることが良いことだという固定概念圧倒的すぎて、本当はその過程を楽しむことだったり過程で得られる何かが大事だったりするのに忘れてしまって、到達することが目的に、みたいなこと。

お互いに心地よくいることが大事なのに、ただ長く関係を続けることが目的になって心地よくない状態を無理に続けてみたり、勉強するのが楽しいだけなのに、良い成績を収めないといけないと思い込んだり。

もう何歳なのだから。
結婚してるから・してないから。
これはこうすべきものだから、こうあるべきことだから。

知らないうちに思い込まされてる、他人が決めた最終目的なんて、自分の知ったこっちゃないのにね。まぁ多勢に合わせる方が楽、というのもあって、そちらを選ぶというのもまた個人の望みだけど…

大事なのは「自分が何を望んでいるかをちゃんと知ること」

そのほうが望んでいないことに対して無駄な労力使わなくていいし、何より自分が納得した上で行動を選べますから。

まあそんなことを、ちぇりかきで無様に泳ぎながら考えてたって、ちっとも格好良くないんですが…(笑)

No Good at it is Good 

泳ぐの、下手でよかった。
体重こそそんなに減ってないけれど、筋肉量は増えてるし体力もついてきた気がします。それに友達から朗報。

「泳いでると細くなるってより、体が流線型にきれいになってくよ」

流線型…
や、やっぱりアザラシ?‪🤔‬

2021年1月31日
ちぇり

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