かなざわ

食べ物のことを調べるのが趣味です。

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最近の記事

感想『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』|チェーンストアを新しい視点から考える一冊についてと、たまり場としてのマクドナルドについて

食品、雑貨、家具から家電までなんでも揃っているチェーンストアのドン・キホーテには、「ドンペン」と呼ばれるペンギンのマスコットキャラクターがいます。 このマスコットキャラクターは店内のイラストに使われるだけでなく、店先の看板にも登場します。『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』は、このドンペンの存在を考察するとともに、ドンキの独特で華美な外観、雑多な店内の秘密、そして店内で流れるテーマソング、一見似ているビレッジバンガードとの決定的な違い、ショッピングモールとの比較から、ドンキ

    • なぜ弘前にはフランス料理屋と洋菓子屋が多いのか?|【弘前】訪問記

      先日、青森県の弘前(ひろさき)を訪れたのだが、食に関して、他の街にはない不思議な魅力があった。フランス料理屋と洋菓子屋が驚くほど多いのである。 弘前(ひろさき)とは?弘前市は、青森県では青森市、八戸市に次いで三番目に人口が多い都市である。青森県では唯一の国立大学「弘前大学」があり、また洋館が多い街としても知られる。何より有名なのは春の桜祭りと、無形文化遺産に登録されている「ねぷたまつり」、そしてりんごだろう。 りんごの生産量は随一で、全国の25%を占めるとされる。りんごに

      • 100層のミルクレープを紹介した雑誌が1970年代に存在した|100層のミルクレープの実態とそれが生まれた理由

        ミルクレープが好きで時々食べるのですが、20層を超えるミルクレープを見ることはほとんどありません。 しかし1979年に出版された雑誌のなかで、今では考えられない驚くべきミルクレープが紹介されたことがあります。100枚のクレープを使った100層のミルクレープです。 女性誌が紹介した100層のミルクレープ今では考えられない100層のミルクレープを紹介したのは、1979年4月1日刊行の『MORE』(集英社)という雑誌です。本誌は20代~30代の女性を対象にしたファッション誌です

        • タコライス的料理の珍しさと生野菜に消極的だった日本食について

          温かいご飯の上にスパイスで炒めたひき肉やチーズ、レタス、トマトなどをせた「タコライス」。この料理が好きで定期的に食べるのですが、最初は少し抵抗がありました。というのも、レタスやトマトなど、あまりご飯の上にのることがない生野菜がのっていたからです。 もちろん今ではまったく抵抗はありませんが、実はタコライスのような、ご飯と生野菜の料理はけっこう珍しいのです。 ご飯に複数の生野菜をのせる料理は多くはないカツ丼、親子丼、天丼、海鮮丼、うな丼など「〇〇丼」や、カレーライス、タコライ

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          あまり主役にならないミルクレープ|その歴史と現在を追った本を書きました

          ミルクレープは、あまり主役になることがありません。 スーパーやコンビニ、チェーンのカフェ、さらには寿司屋まで、ミルクレープはいたるところで販売されています。ミルクレープは食べたいと思ったときに割とすぐに食べられる身近なケーキです。 一方でミルクレープは、その歴史や普及の過程が紹介されることはありません。同じく定番のスイーツであるショートケーキやプリン、シュークリームやチーズケーキは、その起源や日本での普及の歴史を紹介した本がたくさんあります。しかしミルクレープはどうでしょ

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