繊細な私がHSPを名乗らない理由

こんにちは。

発達障害(ASD、ADHD)、精神疾患のある
通信制高校卒業生 の 放送大学生 チーズフォンデュと申します。

HSPさんを否定的に捉える意図は一切なく、私の個人的な意見を述べるのみですが

否定されているように感じる方もいらっしゃると思いますので、ご不安がある方はそっと閉じることを推奨いたします。


前提として私は発達障害(ASD、ADHD)と二次障害で精神疾患(不安障害、抑うつ)を持ち

コミニュケーションはそれなりにこなしているように見え(本人的には苦手)、人と関わると過剰適応を起こし精神的にまいってしまうタイプ

端的に言えば、典型的な "女性の発達障害" な人間です。

感覚過敏もあり、特に聴覚過敏は現在対策アイテムが生活に必須

人の反応をとても気にし、「真面目」「優しい」といつも評価されるし

感情豊かで涙もろく、嫌なことにも敏感…


HSPによく似た特徴を持っているのですが、私はHSPを名乗りません


その理由は、過剰な繊細さは "ASDの特性" として説明できることが多いからというシンプルなものです。


発達障害…特にASDを持つ人では非常に繊細で、HSPの定義である人口の上位20%に該当することは決して珍しくないかと思います。

なので、私は自身がHSPだと特筆する必要性がないと判断しております。


感覚過敏はASDによく見られる特性ですし、

子どもの頃にコミニュケーションでつまいづいたことから、人の反応を意識的に確認して相手の気持ちを理論で考えまくるため、人の評価を気にしてしまいます。

真面目なのは完璧主義がちなのが原因で、
優しいのは優しくあれと幼い頃に教えられたのを律儀に守る頑固さ?こだわり?から。


ぶっちゃけ感情豊かである理由はわからないですが…

長期記憶力に長けているため以前あった嫌なことを忘れられない上、定型発達者(非発達障害者)より失敗経験も多め

その結果プチトラウマが量産されてしまったため、気にしたくないのに小さな嫌なことにも敏感に反応します。

(嫌なことを忘れられないということは、必要なことに注意を向けることが苦手で、気になったことしか目に入らない傾向という捉え方もできます)

精神科を受診し発達障害と診断されていなかったら、今ごろ私はHSPという概念に出会いこれだ!と感じていたかもしれません。


もし私が全日制高校のスクールカウンセラーさんに

『発達障害の検査をしてきてください』と精神科受診を勧められていなかったら、HSPとして対処法を調べて生きていたのかなと思います。


そして、そんな "もしもの私" のような、受診せずに自己対応を続けているHSPさんは多くいると思います。


もしここまでお読みの方でHSP当事者さん、身近にHSPさんがいらっしゃる方がいましたら、

いま一度「発達障害が隠れていないか」をご確認されることを私はお勧めいたします。


特に女性の場合、女性コミニュティや求められる女性らしさの特徴ゆえ

ASDではコミニュケーションの困難さが目立たないケース、ADHDでは多動が目立たないケースが非常に多いらしく

「HSPかと思っていたら発達障害だった」ということも決して少なくはないと私は考えています。

(先ほどはこのようなケースに対し "女性の発達障害" という表現を使いました)


これらのケースは女性に限ったことではありませんし、発達障害グレーゾーンの場合はより男女ともにその割合は増えるでしょう。


ADHDには飲んでいる間は特性を和らげる治療薬がありますし、

薬がないと言われているASDにも、実は易刺激性(かんしゃくや、ほんの小さなことで不機嫌になったり落ち込むなど、刺激をうまく処理できないこと)に対して適応となっている薬があります。


ASD適応のお薬は原則小児のみですが、ASD適応である以前に幅広い用途のある向精神薬ですので、大人でも相談次第医師次第で処方は可能だと思います。


私も(当時高校生ではありましたが)感覚過敏がひどくなり始めた頃、ASDに適応のお薬を処方していただいたことがあります。


追記 : ASD適応のお薬を今は飲んでいないと思っていましたが、現在頓服で処方いただいているお薬がASD適応のお薬でした。

HSPは気質であり、診断するものではないためそれ自体に対する薬はありません。

でも、発達障害には薬があります。ある程度治療することができます。


診断するものではないというところはHSPという概念の大きなメリットですが、隠れているものが見つかりにくくなるというデメリットでもあると私は考えています。


もしHSPのみで発達障害がなくとも、感覚過敏や精神症状に対しての手助けを得られるので

日常生活で困ると感じていながら未受診の方は、一度精神科を受診してみるのも手だと思います。


また通院や服薬をせずとも、一度受診(初診)をすることで2回目以降が再診扱いでスムーズになりますし

なにより精神科という相談機関に繋がりができることで、いざ困った時に頼れる場所ができます。


精神科は初診は非常にじっくり話を聞く必要があるため、地域によっては初診が1ヶ月待ちがザラだったり…

現状困ってから初診として頼るには、正直心許ないです。


一方再診ならもっとすぐですので、初診を済ませておくのは本っっっっ当に大事です。


これを書くか公開するか悩んだのですが、一度精神科を受診してほしいなと感じるほど悩むHSPさんを多く見かけましたし

特性は目立たないが精神的に参りやすい "女性の発達障害" という概念を知ってもらう意味でも価値はあると結論付けました。


情報を削り誤解を生みたくないので、私なりに細かいところまでしっかり書いたつもりですが

もしどなたかを傷つけてしまいましたらお詫びいたします。申し訳ございません。


全ては "私の" 一意見です。

不都合等があれば削除いたしますので、コメント等でお申し付けください。


HSPと発達障害の関連についての、この記事にも関連しそうな論文を見かけましたので、貼っておきます。


そこまで難しい内容ではありませんので、軽く用語を調べながらなら、専門的な知識がなくても十分読めると思います。


ご興味のある方はぜひ、下記リンクのPDFからご覧ください。




ご拝読ありがとうございました。


「卒業した通信制高校のコース紹介」を、在学中に在校生目線で書いています。


通信制高校は、名前に反し通学の必要があることがほとんどですが…
こちらは非通学型を極めたコースになっています。

気になった方は是非!

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