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精神科に行く前に知って欲しいこと

こんにちは。

発達障害(自閉症スペクトラム、ADHD)、精神疾患(不安障害、抑うつ)のある
通信制高校卒業生 の 放送大学生 チーズフォンデュと申します。

これは、今の私が「初診の前に知りたかった…」と感じていることです。

精神科に行くことを考え直してという方向性ではなく、あとあとの為にこれは初診の前にできればやったほうがいいよ、知っておくと役に立つかもよという内容になります。

これから精神科に行こうとしているご本人、そのご家族のお役に立てれば嬉しいです。


保険に入る

精神科に限らず、継続的に通院したり服薬したりすると、基本的には保険に入れなくなります

既往症(完治している病気)でひっかかり入れないこともあるようです。

病名や症状によっては、緩和型(持病があっても入れる保険のこと)にすら入れないこともあります。これはかなり厳しい現実ですが私も体験しました…


お子さんでも同じですので、年齢に関わらず可能であれば先に保険に入っておくことをおすすめします。

通院する期間は予測できませんので、その予測できない期間ずっと保険に入れないのは厳しいです。入院の可能性もありますし…


私の初診は中学生で高校生からはずっと通院を続けており、20歳現在保険探しが大変でヘトヘトになってしまいました。

自分の病名や状態ではどうなのかと個別に問い合わせが必要だったり、もうめちゃくちゃめんどくさい!!

もう少しで子どもの頃に入った医療保険が満期になってしまうので、親も子どもの頃に終身の保険に入れてあげればよかったと後悔しているようです。


緩和型に入れるならいいじゃないかと思われるかもしれませんが

・経営が安心な最大手では緩和型を取り扱っていない
・通常の保険より緩和型は割高
・保障内容の幅が通常より狭い
・つけられない特約があることがある

…など、健康な方の保険探しとは少し違うことを理解した上でご判断いただければと思います。

障害年金の準備をする

これは、障害年金を受給するしないに関わらず絶対にやっておいたほうがいいことです。

将来受給しようとした時に、とんでもなく面倒なことになる可能性があります。


障害年金では、初診がいつなのかを書類で証明しなければいけません。

特にお子さんはカルテが破棄されているなど、初診の証明がものすごく大変になってしまうことがあるそうです。

大人でも閉院などの可能性はゼロではないので、障害年金を申請するまで初診の時の領収書は大切に保存しておいてください。

領収書のコピーは初診の証明として使えるので、原本でもコピーでもスキャンしたデータでもなんでもいいのでぜひ残しておいてください。


また、お子さんの場合20歳になる頃に通院をしていないと、医師が状況を把握しておらず診断書を書くのが難しいため、断られたりすることもあるそうです。

障害年金を考えているのであれば、あまり必要がなくても19歳になった頃から通院をした方が良いのではと個人的には思います。

こちらのサイトは発達障害を例に挙げられてますが、他の疾患や障害を持つお子さんの場合でも役に立つかもと思いましたので、よろしければご覧ください。


自立支援医療制度のことを知る

自立支援医療制度とは、心身の障害を除去や軽減するための医療費を軽減することができる制度です。

いくつか種類がありますが、ここではその中のひとつである「精神通院医療」について扱います。


自立支援医療の精神通院医療は、精神科に継続して通院する必要がある方が、登録した精神科のみ1割負担にすることができます。

内科など他科では通常通り3割負担となりますし、診断書など保険外のものも負担の軽減はありません。

登録することができるのは精神科、精神科の処方薬、精神科デイケア、精神科訪問看護です。入院治療は対象外です。


所得によって区分が分かれており、月ごとの自己負担の上限額が変わったり、一定以上の所得だと対象外だったりします。

詳しいことはお住まいの自治体にご確認ください。


精神科に限ったことではありませんが、継続して通院や服薬で治療…というのはかなり医療費がかかります。

負担が軽減されるのは申請後からなので、継続した通院が必要な場合はぜひご検討ください。

行ってみたクリニックが合わないなどの可能性がありますので、個人的には初診の段階から自立支援医療を利用する必要性は低いと思います。

障害福祉の対象であることを知る

今はまだ、精神障害という言葉は一般にはほとんど知られていません。

精神疾患により社会生活や日常生活に支障がある方々のことを精神障害者と呼びます。(制度上では発達障害やてんかんも精神障害に含みます)

ざっくり精神疾患=精神障害と考えていただいて大丈夫です。


精神障害は、身体障害や知的障害とほぼ同じように福祉の恩恵を得ることができます。

障害者手帳を取得できたり、障害福祉サービス(家事のサポート、外出の付き添い、サポートを受けながらの就労など)を利用することができます。

先ほど触れたように障害年金を受給することもできます。
障害年金は老齢年金と違い、年齢に関わらず障害者が年金を受給できる制度です。

障害者手帳を取得している方に限りますが、障害者雇用枠で働くこともできます。


精神疾患がある=障害者 というイメージはあまりないかもしれませんが、精神疾患患者も障害者として認められることで生活の困り事に対し福祉のサポートを受けられるとポジティブに受け取って欲しいのです。

障害=治らない病気というイメージもあるかもしれません。
しかし精神疾患は完治や軽快することも多いため、精神障害ではなくなる可能性が想定された制度づくり(一定期間で更新があるなど)がなされています。


精神疾患により、本人や家族だけで生活することが辛かったり困難だったりすることがあるかもしれません。

そんな時…というかそうなる前に、福祉にサポートを求める権利があるのだということを知って欲しいです。


ご拝読ありがとうございました。


「卒業した通信制高校のコース紹介」を、在学中に在校生目線で書いています。


通信制高校は、名前に反し通学の必要があることがほとんどですが…
こちらは非通学型を極めたコースになっています。

気になった方は是非!

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