発達障害者がのびのびと生きるための暮らしの工夫 〜聴覚過敏編〜

こんにちは。

発達障害(ASD、ADHD)のある
通信制高校卒業生 チーズフォンデュと申します。



私は発達障害と診断されてから、日常生活で山ほど工夫をしながら生きるようになりました。


精神疾患も患っているため、調子が悪い時は
より多くの工夫を要します。



きっと、周りから見たらさぞ「生きづらそう」に見えるのでしょう。


よく『大変だね』と言われてしまいます。


本人的には「大変」だとは思ったことがなく、
最近は工夫をすること自体を楽しんでまでいます。


私がのびのびと生きるためにしている工夫を

聴覚過敏編、視覚過敏編、外出編に分け
じっくりご紹介しようと思います。



今回は、聴覚過敏編 です。


聴覚過敏を持つ方は、発達障害のある方の中ではかなり多いのではないでしょうか?


聴覚過敏、しんどいですよね。



私の場合、精神疾患を患ってから

「まぁ苦手だけど普通に我慢できる」から「断固拒否!無理!シャットアウト!」

まで一気に苦手になりました。


電車、モーター音、風が出る機械(ドライヤー、換気扇など)の音が特に苦手

その日の調子によっては、座り込んで泣き叫びパニックを起こすほどダメです。


他にも雨の音、人混みのざわざわ、時計の針の音、ヘリコプターや飛行機の飛行音
なども苦手です。

① ノイズキャンセリングイヤホン

BOSE の「QuietControl 30」

というノイズキャンセリングイヤホンを使って いました。


BOSE製品なので、ノイズキャンセリング性能はとても高く

手のひらで耳を塞いだと同程度の遮音性があります。


私は耳の穴が小さいのか、形が変わっているのか…

耳栓やカナル型イヤホンはXSでも入らないか、すぐに外れてしまいます。

(ちなみにおすすめの耳栓は、耳に合わせて形が変わる "シリコン耳栓" です)


BOSEしかイヤーチップが合わなかったのでBOSEにしましたが、

SONYなどもノイズキャンセリング性能が高いそうです。



ノイズキャンセリングレベルを調整できる機能がとても使いやすく、かなり気に入っていました。


…故障してしまい、片耳から大音量でノイズが聞こえるようになり

使えなくなってしまったので過去形です。



お高いので買い直しを一度諦めましたが、あの使いやすさを諦めきれず。


保証期間は過ぎているため、故障による交換対応で安く買うため

思い切って貯金を切り崩しました!


今は届くのを待っています。

② イヤーマフ

ノイズキャンセリングイヤホンが壊れてしまった時にイヤーマフデビューをしました。

使っているイヤーマフは、

3Mスリーエム の「X4A 」

という 比較的軽量、遮音性高めなモデルです。


こちらの比較サイトで一位になっていたため、これにしました
(https://my-best.com/966)


耳当て部分に、聴覚過敏シンボルマークの
ステッカー
を貼っています。

聴覚過敏シンボルマーク(苦手な音を防いでいます 聴覚過敏保護用)を耳当て部分に貼ったイヤーマフの写真
マークをデザインした「石井マーク」さんに
送っていただいたステッカーです。



これは、BOSE QuietControl 30 と

同程度の遮音性
(つまり手のひらで耳を塞いだ程度)があります。


帽子やメガネにより少し耳当てが浮いてしまっているので、

実際は私の感じる遮音性より高いのかもしれません。



私はこのイヤーマフの下にイヤホンを仕込んで音楽を聴き

気持ちを落ち着かせたり、
カットしきれなかった音をごまかしたりしています。


結局イヤホンもつけているため、
ノイズキャンセリングイヤホンのほうが便利ではあります。



イヤーマフの良いところは、

周りに聴覚過敏であることが伝わりやすい

ということだと思います。


ノイズキャンセリングイヤホンだと、

イヤホンをつけていては失礼な場面では使いにくいです。


それがイヤーマフなら、聴覚過敏があるため付けっぱなしで失礼しますと

見た目で伝わりやすいので、外さないままでも大丈夫な場合がほとんとです。



例えばお店のレジでは、イヤホンをつけっぱなしでは感じが悪くなってしまいますので

にぎやかなお店で少ししんどくても、レジの間は
イヤホンを外して我慢していました。


それが、イヤーマフならつけっぱなしでも
イヤホンに比べ問題がないので

にぎやかなお店に行くなら、ノイズキャンセリングイヤホンよりイヤーマフ

が良いと思います。

③ デジタル耳栓

私はイヤーチップを変えても耳に合わず、使用を断念したのですが…


比較的安価なノイズキャンセラー

キングジム の デジタル耳栓(MM1000)

はおすすめです。


耳に合わなかったため、遮音性がどの程度かお伝えできないことをご了承ください。



ノイズキャンセリングイヤホンはどのメーカーも比較的高価なため

まずは4500円〜程度のデジタル耳栓を
試してみると良いと思います。


イヤホンをしているように見えるため、
耳栓だと見た目が気になる方にもおすすめですね



ただ、人の声が苦手だというタイプの聴覚過敏さんには

人の声が聞きやすくなってしまい逆効果
かもしれません。


ちなみに、人混みのざわざわした音はカットできます

④ヘルプマーク、聴覚過敏シンボルマーク

ヘルプマーク聴覚過敏シンボルマークを付けることで、

イヤーマフ等の聴覚保護グッズを身につけていることを

周りに伝えやすくしています。



対策ばっちりの私が出歩くことで、「こんな症状のある人がいますよ」

と聴覚過敏の啓発になれないかな?と思っています


いわば、私自身が "聴覚過敏の広告塔" なのです。



また、外出先で苦手な音に怯えている際も

『すみません、迷惑かもしれませんが訳があるのでご了承ください』

ということが伝わりますように


同行している人がいない場合は、お手をお借りしたいということが伝わりますように


…という思いも込めています

⑤ デジタル時計 or 秒針が動き続ける時計

私は時計の針の音が苦手なので、
秒針の音がしない時計を選んでいます。


腕時計も小さいから平気と侮れず、部屋に音が響くので
音のしないものを選んでいます。


デジタル時計は言わずもがな秒針音がしませんが、

秒針が止まらずノンストップで動き続けるアナログ時計

秒針がカチカチと鳴らずにおすすめです。

⑥ そもそも避ける & 家族の協力

音の出ない or 少ない という代替え品がないもの、
イヤーマフ等で音が十分にカットできないものは

仕方がないので避けています。



ドライヤーがそうで、

イヤーマフをしては髪が押さえつけられて乾かせない。

ノイズキャンセリングイヤホンは熱によるダメージが怖い。

耳栓はカナル型イヤホンと同じでつけられない。

という訳で、避けております。


髪はしっかりタオルドライし、枕が濡れないようタオルを敷いて寝ています

これも工夫ですね。



私が避けていようが、

家族はドライヤーや換気扇(料理をする時はイヤーマフをしています)を使いたいので

ドライヤーや換気扇を使う時は、ひとこと声をかけてもらっています。


声をかけてもらうことで心構えやイヤーマフ等の対策ができ、とても助かっています。



(私が居ないと思っていたなど)たまに事故が起こり

突然の苦手な音にパニックを起こし号泣…なんてこともありますが

ほとんど忘れずに声かけをしてくれる家族には、とても感謝しています。




パニックを起こすほどの聴覚過敏だから、というのもあるかもしれませんが

理解してくれて、協力までしてくれる家族というのは
恵まれている環境なのかもしれません。


でも置かれている環境に関わらず、
できる工夫はいくつもあるはずです。



それに、一人一人苦手な音が異なる聴覚過敏では

一律これが良い!という方法は「音を遮る」しかありません。


これは苦手だからと避ける、諦めるだけでなく

『こんな商品ないかな?』と調べたりすることは思った以上に影響が大きいです。


みなさんもたくさんの工夫をして、のびのび生きませんか?



ご拝読ありがとうございました。


視覚過敏編、外出編
も投稿予定ですので、よろしければ読んでいただけると嬉しいです。


「卒業した通信制高校のコース紹介」を、在学中に在校生目線で書いています。

非通学型を極めたコースを紹介しているので、
気になった方は読んでいただけると嬉しいです

(コース紹介noteはこちら)

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