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求人原稿のプロが解説!人間心理に基づく、求人原稿の訴求テクニック

一般的な採用活動として、採用の母集団を形成するために、企業は求人サイトに求人募集の原稿を広告として出稿します。その求人原稿を見て、いいな!と思った求職者が応募をしてくる仕組みです。

しかし、求人サイトの内側を見てみると、集まっている企業とそうでない企業の差は圧倒的。会社の規模や事業内容、設立年数がまったく一緒だとしても、応募数に差がつく場合があります。

それは一体なぜでしょうか。

母集団形成に成功している企業の求人原稿を分析すると、ある法則に基づいて広告を掲載していることが判明しました。そこで今回は求人原稿において、母集団形成しやすい原稿のポイントをご紹介していきます。

人間心理に基づく、求人原稿の訴求テクニック

みなさんはマズローの欲求について、学校で習ったことを覚えていますか?

人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲するというもの、です。

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アブハム・マズロー
アメリカの心理学者
1908年4月1日ー1970年6月8日
人間の自己実現を研究対象とする「人間性心理学」の最も重要な生みの親とされている。欲求の5段階説(欲求のピラミッド)を主張したことで知られる。

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マズローの欲求、第一階層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、寝たいなど)で、この欲求を充たせれば、次の階層「安全欲求」を求めます。


安全欲求」には、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求が含まれます。「安全欲求」を充たすと「社会的欲求」(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)を求めます。この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなります。

ここまでの欲求は、外的に充たされたいという思いから出てくる欲求です。

そして次に「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)という欲求が芽生えます。ここからは外的なモノではなく、内的な心を充たしたいという欲求に変わります。

そして、最後に「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)の欲求が生まれます。

求人原稿にもこのマズローの欲求が当てはまり、いかに求職者が求めている欲求を満たすことができるかを訴求してあげることが母集団形成への大きなポイントになっています。

求人原稿のハマりがちな落とし穴

自社の求人原稿で、求める人物像や期待したいことなどばかり記載していませんか?

もちろん、求める人物像などを伝えることは、大切ですが、あまりにも企業が求めるものばかり記載し過ぎてもいけません。

あくまでも求職者が、企業の中で働き、欲求を満たすことを想像させることが第一前提です。

特に、一般的に大体の求人原稿には記載できる文字数制限がありますよね。できる限り、限られた文字数の中で自社のニーズを満たす内容よりも、求職者のニーズを満たす内容を訴求することが得策です。

ましてや若手を採用する場合、20代の若者はLINEやTwitter、Instagramに慣れ親しむ世代です。そう、採用ターゲットは日常生活の中で短文に慣れ親しんだ世代になります。ツイッターに140文字の文字数制限があるように短文の世界に慣れ親しんだ彼らが求人原稿をみた瞬間に、ぱっとみて長文すぎて離脱する。こんなことを想定しながら原稿を作ることも重要です。そのため読むというスタート地点に立つためにも端的に自社の特徴やメリットを訴求するテクニックも重要です。

改行や【】などの装飾、箇条書きなどのテクニックを要所要所で上手に活用していきたいですね。

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求人原稿における写真のバランス

また、求人原稿のポイントとして写真のバランスもとっても大事。

仮に5枚の写真を挿入できるとします。

その5枚もマズローの欲求を意識して「この写真をどんな欲求を満たす意図で使用するのか」しっかり設計することが重要です。

スーツでの仕事姿でかっちりしすぎている写真ばかりを使用しすぎていたり、逆にパリピを連想させるようなラフすぎる写真しかない。人が映っていない。などの状況にはなっていませんか?

不動産や金融系などの会社にありがちな例としてはスーツでビシッとした印象を与えるのはもちろんいいと思います。しかしながら全てがスーツの色味(黒・紺・グレー)だと、他社と比較して原稿全体が暗い色味になりがちに。あくまでも求人原稿は広告なので競合他社の原稿を意識することも重要です。

写真選定5枚の一例

①ビシッと会議中の様子

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②経営陣と社員さんが笑い合っている距離感の伝わるような談笑風景

③社内イベントなどの社風が伝わる写真

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④サービスキャプチャ

⑤働く環境がわかるような写真

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などでいるだけ会社の5つの側面が伝わるような写真選定をしていきましょう。

求人広告に反映する求職者のニーズの3段階(およびマズローの欲求5段階)


求人広告には、求職者のニーズ3段階を明確に意識して訴求することが大事です。

1.求職者のBeニーズ(自己実現欲求)

会社の持つミッション、どんな社会を目指しているのか?
社員がどのようなライフスタイルを実現しているのか?
社員のロールモデルを提示

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2.求職者のDoニーズ
(承認欲求)

業務内容とキャリアプラン仕事のやりがい、 仕事がどのように誰に喜ばれて、どう反響を頂けるのか?
自分の意見がどのように反映されるのかなど承認欲求を満たす訴求が効果的です。

3.求職者のHaveニーズ
(生存欲求、安全欲求、所属欲求)

待遇条件、勤務時間、休日、福利厚生、各種手当て。その他、「自社が持っている強み」。
知名度が無くても所属欲求が満たされるような事例
(社員間のコミュニケーションなど)
→Haveニーズをぼかすとそもそもの応募が減少します。

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あくまでも福利厚生などの待遇条件によってきて欲しいわけではありません。しかしながら原稿をしっかり設計する上で母集団形成においてはバランスを考えることは重要です。

ビジョンを語り、会社の成長実績などを記載する。

そしてそんな会社の中で活躍する社員について語る。

そしてその後にそんな頑張る社員を応援するための仕組みを語る。

求職者へのHaveニーズばかりでなく、自社が社会に何を貢献している会社なのか、明確に記載し、求職者をワクワクさせる原稿を書いてターゲット人材からの応募を集めていきましょう。

詳しくは過去動画でも解説していますので参考なれば幸いです。

新卒採用の母集団形成でお困りの際はぜひぜひお気軽にご相談ください。

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