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惰眠
2022年3月1日 12:31
「怒られるかな」と囁き合う割には、夜の公園でふたり 平気な顔をしながら足元の雪を焼いている。夏の居残りもすっかりうらぶれたと見えて、玄関スペースに置かれたバケツもろとも邪魔だくらいに思っていたから、こうして清算をするのも本当に都合が良い。「どうせ誰も見てなんか居ないから」と返して二本目の花火に火を灯すと、丸裸にされた木立が鳴いた。冬に眺めるポップ体はどうしてああも場違いな格好をしているんだろうか