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”旅”をテーマにデザイナーの仕事を掘り下げてみた

こんにちは。ChatworkのUXリサーチャーのぶさわです。

Chatworkでは、これまで、デザイナーのキャリア・経歴を掘り下げたり独自のデザインフローを解説したりする記事を発信してきました。今回は、Chatworkで働くデザイナーが普段どんなことを考えてデザインに向き合っているのかを紹介します。

デザインと”旅”

デザイナーが、どのようなプロジェクトに参加し何を考えながら仕事をしているかを掘り下げるだけでは、"お仕事紹介"になってしまいそうだったので、メタファー・隠喩を仕掛けに用いてインタビューしてみました。具体的には、3人のデザイナーに、デザインを”旅”というまったく別の経験にたとえてもらうことにしました。

miroを使いながらインタビューしました

インタビュー全体の流れとしては、まずはじめに普段の業務について話を聞いてから、デザインのプロセスを旅にたとえてもらいつつ、その旅にまつわる質問を投げかけていきました。デザイナーが、デザインと旅について話す変わり種インタビュー企画となっています!

大切なのは「計画とセレンディピティ」

一人目は、UXリサーチャーとして活躍するしーなさん。

しーなさんが大切にするのが、"常に目的に立ち返ること"。自分が見えているものが相手にもしっかりと見えているか、それを都度確認しながら、他者の視点も取り入れることが重要なのだといいます。

職種や立場が違う者同士で仕事をしていて気づいたこととして、「自分が思う常識が、プロダクトマネージャー(PdM)にとっては常識じゃないこともある」と話します。そんな時は、起きている問題を抽象化し本質を見つめ直したり、第三者の中立的な意見を取り入れたりすることが、突破口になることもあるそうです。

UXリサーチの仕事を、”四国のお遍路さん”という旅にたとえるしーなさん。まるで八十八ヶ所霊場を巡るように、試行錯誤を繰り返しながら、ユーザーに喜んでもらえる体験を作り上げていくからだといいます。

関係者の合意を取り付けたり、予算獲得したり、UXリサーチ以外にも様々なことがあって、ユーザーにとって本当にうれしい体験にたどり着ける。「以前どこかで聞いたフレーズ」として、"ユーザーの成功は祈りに近い"という言葉を引用します。

「偶然の出会いを大切にしたい」。旅というメタファーを使う中で、しーなさんの口から”セレンディピティ”という言葉が出てきました。普段のプロジェクトでは、しっかり計画を立てつつ、想定していなかった偶然から生まれる新たな気づきを大切にしているのだそう。

自身の仕事を振り返り、「計画とセレンディピティを両立させるのが、私の仕事だと思う。自分以外の視点が入ることで新たなアイデアが生まれるから」と語ってくれました。

ゴールを目指して走り続ける

二人目はUXデザイナーのながうじさん。

普段の仕事で気をつけていることは、”丁寧なコミュニケーションと共通理解”だそうです。プロジェクトを進める上で、誤解やすれ違いをなくすために、各々の立場や目指すゴールを明確にすることを心がけているといいます。

「ちょっとのすれ違いが、大きな手戻りにつながることもあります」とながうじさんは語ります。だからこそ、共通の認識を持つことの大切さを感じているのだそう。でも、自身の考えをチームメンバーにうまく伝えるのはなかなか難しく、「もっと積極的にいけたらと思っています」とも。

デザイナーとしてのポリシーは、ユーザーにとっての価値と目的をしっかりと理解し、「なぜやるのか」を明確にすること。そして、UXデザインの専門職として誰のために何を作るのかをわかりやすく伝えることです。

ながうじさんにとって、デザインとは複雑な状況や言葉にならない漠然としたものを整理し、見える形にする仕事といいます。デザインプロセスを旅にたとえるなら、”ゴール地点が分からないマラソン”だそうです。ゴールは設定するけれど、その先に何があるかは分からない。それがデザインの面白さであり、同時に最大の不安でもあるんだとか。

デザインプロセスは、制約の中で形になるもの。「制約の中で考えることが楽しい」と話します。でも、その道のりはいつも平坦ではない。夢を描いて実行に移すものの、思った通りにいかないこともある。辛い経験ではあるけれど、走り続けるからマラソン。

「答えがない中でも、自分で答えを見つけようとすることがデザインだと思うんです」。

「全ての物事に意味が通じるように設計する」

三人目はUIデザイナーのsatocaさん。

satocaさんのデザインのスタートラインは、PdMとの間に考えのズレがないか、要求をしっかりと理解することだといいます。既存機能を阻害しないことやデザイン負債を残さないことなども重視しています。困ったことがあれば、すぐに同僚に相談するという身軽さが印象的です。

「スランプになることはあまりない」と話します。それは、どんな課題にも解決策があるという信念からくるもの。常に学び続け、困難に負けない強い心を持つべき、という思いを持っているそうです。

「デザイン作業の内容次第で、どんな旅になるのかが変わってきそうな気がする…」。少し粘ってみましたが…発想を転換するなら、ゲームの”ゼルダの伝説シリーズにおける謎解き”なのだとか。謎解きにはパターンがあり、経験を通じてアクションを選択し、うまくいかない時は違う視点で考える。それがデザインに通じるといいます。

「全ての物事に意味が通じるように設計する」。それがsatocaさんが考えるデザイン。ビジネス要件を踏まえながら、誰のための、どのような状況における操作なのかを常にイメージしながら設計するのがsatocaさんのスタイルです。

最後に

変わった趣向の記事になりましたが、Chatworkで働くデザイナーがどんな個性をもった人たちなのかをお伝えできたのではないかと思います。Chatworkのプロダクトデザイン部では、一緒に働いてくださる仲間を募集しております。ご興味を持っていただけたら、下記もチェックしていただけると嬉しいです。



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