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Crewというテクノロジーが実現する未来

Merry Christmas!
クラフター社最後のAdventカレンダーです。クラフター代表の小島です。

Day1で書いていた時はまだ誰にも告知してなくて、カレンダーが埋まらなかったら不安でしたが、蓋を開けてみればカスタマーサクセス営業デザイン人事PRQAテスター、開発(AIエンジニアバックエンドフロントエンドディレクター)、取締役とたくさんの部署に参加してもらいました。

今日は、弊社が運営する生成AIサービス「Crew」を数字で振り返りながら、これから目指す未来をご紹介します。


バージョン数:114

Crewをリリースしてから約5ヶ月。
サービスのバージョンは、114になりました!
つまり、1日1回以上更新している計算です。

不具合修正などの細かい修正は含まず、純粋に新規開発された機能数となります。

私達はミニマムな状況でサービスを公開し、猛烈に改善を加える開発手法をとっています。
簡易バージョンをリリース後、お客様とたくさん話し、お客様からの要望をもとに機能を検討し、抽象化できそうなものを追加しています。

ユーザー会ではこのアップデート数について公開し、顧客の声から実現した機能をまとめて50件ほど抜粋して見せました。

参加者の満足度が非常に高かったユーザー会
ユーザー会で見せた資料。外部公開できないので黒塗りが多い(笑)

弊社のユーザーは自治体様がほとんどで、ご自身がリクエストした機能も見つけたようで大変驚いておりました(発表した小島が得意顔だったのは、言うまでもありません!)。

お客様からの要望をどう取り扱っているかは弊社サポートのブログ、私達の職人としての思いが込められたロゴはデザイナーのブログからご覧ください。

アップされたファイル数:5488

Crewでは、企業様の独自資料を参照し回答する機能があります。書類が多い自治体様に大変好評で、この機能があるからCrewを選んでくれたお客様も多くいます。

ほぼ全てのファイルから参照できる書類機能

なお、リリース初日から書類機能は実装されており、ユーザー様からも重宝されリリース10日で500件を突破しました。

一方で、初期のユーザー様には申し訳ないぐらいですが、カスタマーサクセス担当が書いた通り初期の回答精度は十分とは言えませんでした。
しかし、生成AIの回答精度はチューニングと度重なるQAテストによって加速度的に改善され、自治体様の会計規則や議会答弁など複雑な書類も読み込めるように。

事例化では、書類機能による大幅業務改善を実現した自治体様を特集

まだまだ改善は尽きませんが、業務で満足に利用できるレベルになっています。

プロンプトテンプレート:50件

人間が生成AIを使う時、プロンプトの重要さは言わずもがなです。
私達エンジニアは、行政やお客様の「これを聞きたい」を言語化し、抽象化してプロンプトに落として何度もテストして実装されていきます。

詳しいプロンプトエンジニアリングの流れは弊社QAエンジニアのブログからご覧ください。

プロンプトテンプレートのリリースは9月末。3ヶ月弱で50個に増えました!

レポート機能

要望の多かった機能で、「ExcelやCSVからデータを読み取り回答をするレポート機能」があります。当然のごとく実装いたしました。

この機能を使うと、例えば以下のようなHubspotの取引データをCrewにアップロードし、

Hubspotの取引データをSpreadsheetでCSV化

Crewの営業パイプラインで実証実験が終了した企業の特徴を教えてというと、一瞬で特徴を教えてくれます。

Crewのチャット画面。数百ある取引データから間違いなく回答する

これを使うと他にも、

・特定の行動をした顧客属性のCSVから、顧客の特徴を要約する(例:解約した顧客リストから、年代や行動履歴の特徴を洗い出す)
広告/営業レポートの成果をグラフ化する
・都道府県の人口推移について説明する
・企業リストの中から、特定の記述がある企業の割合を出す(例:失注企業リストの特徴を抽出する)

など多様な利用シーンで活用できます。詳しい動きは動画をご覧ください。

データ分析は、マネジャーも現場も自治体も民間企業も誰もが通る仕事です。レポート機能を初めて使った時は、これは使える!と感動しました。

こうして日々開発をしているので、
先月商談したお客様と翌月また会議をすると、
前回はできませんと言われた機能が、もう実装されてる!」と驚かれることが度々あります。

Crewが目指す未来

ここまでは今の話で、実際に開発で起きていることですね。
じゃあこれからCrewや私達はどこへ向かうのか?

「AIで仕事が簡単になるとは思わない」
「仕事を奪われて困るのは私達でしょ」
と否定的な反応を示す人々がいるのは事実です。

最近の論文では、AIによって置き換えられにくい職種が明確化されています。

<AIに置き換えられにくい仕事>
言語化できない仕事。TPOで行動の余白があり、指示しにくく人間が何となくしていること
1)肉体による綿密な動きが必要な職種
盤面で完結するチェスプレイヤーならAIが勝つことは可能だが、テニスプレイヤーの動きをAIが再現しセリーナ・ウィリアムズに勝つことは難しい
2)企画・経営などのクリエイティブな仕事
3)ケア労働
看護、介護、育児など。TPOに応じたソフトスキルが求められる仕事は言語化できず学習が難しい。

これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話

これを見て、自分の仕事は大丈夫だと安心したか不安に思ったでしょうか。

ホワイトワーカーのほとんどは2)の企画に携わっています。
CMや新サービス企画!ということ派手な企画を意味するのでなく、小さなことでも着想しゼロイチを担う創造的な仕事に関わることなら、誰もが担っているのではないでしょうか。

実はAIは人間が今までやってきたことを繰り返しているだけなので、新規性はありません(画像やテキスト制作はAIによってできるので勘違いされますが)。
斬新だなと思うAIによる絵も、人間が描いた絵を部分的に(誤って)繰り返してしまい、それが人間の目には新しく写っているだけです。

小さくても新しい工夫や企画が必要な仕事は、人間にしか考えられません。

Crewは、日々発生する反復的な(時にはつまらない)業務を、人間の代わりに実施します。
その結果誕生した余白の時間で、人間だけが実現できる創造的な仕事に打ち込むことができます。

私達は、技術で人々の時間を自由にし、もっと人間らしい事ができるようになることを目指しています。

2023年Adventカレンダーにお付き合いいただきありがとうございました。

会社HP、プロダクトである「Crew」、「CraftChat」もぜひご覧ください。

採用情報は、WantedlyとWellfoundにあります。

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