◎川崎・羽田を歩く◎②川崎大師で石碑巡り
4月中旬に歩いた、川崎から羽田に向かって歩く街歩き。京急大師線という、とても面白い電車を「飛び道具」として使いながら、羽田を目指しています。前回は京急川崎駅から東門前駅まで電車に乗り、東門前駅から川崎大師まで歩いてアプローチしました。
(前回の記事はこちら)
■川崎大師って、面白い!
川崎大師は、正式には
「金剛山 金乗院 平間寺」
という名前のお寺で、真言宗智山派の大本山の一つです。この宗派、関東では、成田山新勝寺(千葉)、高尾山薬王院(東京・八王子)と並ぶ大本山です。ちなみに、総本山は、京都・東山七条にある智積院、別格本山とされるのが、高幡不動尊(東京・日野)と大須観音(名古屋)です。
意外と自身の身近な大きなお寺が、この宗派に属しているのが面白いです(笑)。
この道標、本来は東海道の川崎宿付近の分岐点に立っていたものを移設したもののようです。江戸時代に建立されたもので、川崎市の指定文化財になっています。石碑を眺めているだけで、とても面白いものが沢山出てきます(笑)。
川崎大師の境内の石碑を巡っているだけで、何だかとてもたくさんの情報が入ってきて、とても面白いです。これからの街歩きを忘れて、これに没頭してしまいそうになりましたが、我慢我慢(笑)。
川崎大師の石碑たち。見ていると、ここにあった大師河原村は、梨の栽培が盛んで、海苔の養殖で名を挙げた村。そこに古くからの川崎大師があり、門前町が栄え、その参詣のための電車が走った町。そういう風景がよみがえってきます。いやー、何だかすごいものをちょっとした石碑巡りで感じることができました。
参道を歩いて、川崎大師駅に向かいました。川崎大師駅前で、また石碑に出会いました。
川崎大師は、京急電鉄の前身である、大師電気鉄道の発祥の地です。この碑は、京浜急行電鉄創立70周年(昭和43年)を記念して建立された石碑です。
こちらは、最近設置されたと思われる、けいきゅんの木彫り像です。行先のところには、「快特 羽田空港」と書かれています。
今昔マップでこの付近を確認します。東海道の六郷橋付近から、川崎大師に向かう街道沿いに鉄道が通じています。その北側は、旧河道の蛇行跡でありそうな様子で、その場所に味の素の工場などが立地しています。石碑からしても、当時はノリの養殖や、梨の栽培で栄えた農村でした。当時を偲ぶことはほとんどできない状況かもしれません。
■終わりに
川崎大師と駅周辺を中心に歩きました。石碑を見始めると、いろんな歴史が刻まれていることを改めて実感することができます。今回はここまで。次回は小島新田駅まで電車に乗り、いよいよ羽田に向かって歩き始めます。