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★土木街歩き★京都・鴨川ドボク巡りのエクスカージョンツアーへの参加

2022年9月14日~16日に、土木学会全国大会が京都で開催されました。ここ2年間は参加者が集まる行事ではなく、オンライン上での行事になっていたので、3年ぶりの対面開催となりました。最初は本当に開催されるのか?などと気になっていましたが、無事に開催されました。

その中で、9月15日に開催された、エクスカーション企画に参加しました。鴨川周辺のドボクな魅力的なスポットを、ドボク街歩きのエキスパートである、高橋良和先生に案内いただくという、とても豪華な内容です。このツアーを、今回は一参加者目線でお伝えしていきたいと思います。ここからは、ツアーで教えていただいたこと、それ以外で見て気づいたことなどを紹介していきます。

今回のツアーの告知チラシです。
集合場所は、京大の元々土木系の教室があった、赤レンガ校舎の前です。
ご案内いただく、高橋良和先生と、参加者のみなさま

歩くコースを、いつもの今昔マップにて・・。

京大から西に進み、鴨川と高野川の合流点へ。
同志社女子大の手前当たりまで進んで折り返すのが、今回のコースです。
赤レンガ校舎の裏側の中庭にある、「田邉朔郎」の文字。
「大正九年 ヒマラヤ」と書いてあります。下が埋まっているようで、実は・・、
この写真の一番左の大きな木が、ヒマラヤスギで、これを田邉朔郎が寄贈したとか。
これだけ見ると、何のためにあるか全くわからないコンクリート階段。
今は駐車場となった中庭に、かつてはテニスコートがあり、これは審判台の跡です。
コンクリート製なので珍しいから残したのでしょうか?
電柱のプレートに残る、「市電今出川」の名前。
電柱のプレートは、歴史の生き証人であることが多いです。
この信号柱は、市電の架線柱として使われていたそうです。
今では貴重な市電の走っていた名残が今も残っています。
こちらは河合橋。最近拡幅し、架け替えられましたが・・・、
下から見ると、元々の古い橋の桁から、拡幅部の歩道が張り出すように取り付けられた様子。
元の橋桁に、「昭和拾参年製作 大阪 日本橋梁株式会社」の文字が。
戦前ですが、左から書かれた横文字です。
鴨川デルタがある場所は、「京都府立鴨川公園」です。
管理者の違いを意識するのが大事、との高橋先生のお言葉が印象的でした。
お隣は、出町橋。こちらも、拡幅された橋です。
こちらは「柳通歩道橋 1979年 京都市 製作:川田工業(株)」とあります。
出町橋に、柳通歩道橋、合わせて出町柳・・なのですが、不思議なネーミング。
出町橋の西詰に、「鯖街道口」の石碑。
鯖街道は、福井(若狭)の鯖を京に届ける街道。その起点は、この出町にありました。
「下水 大正五年」と書かれたマンホール。
京都では現存する最古級だとか。今は水が流れておらず、現地に保存されています。
電柱のプレートには、「塔の段」という名前が付いていますが・・
ここには、西郷隆盛邸があり、相国寺七重塔跡があったとか。
日本初のノーベル賞、湯川秀樹博士も住んでいたとか。
何気ない住宅街に、すごいスポットが出てきます。
こちらは、最新のマンホール。関西電力が発送電分離した後の
関西電力送配電株式会社のマークがついています。
寺町今出川交差点にある、大原口の石碑。京の七口の一つです。
比叡山、黒谷(金戒光明寺)、坂本城など、寺社仏閣が多いです。
西側の下にある矢印は、測量の基準点だとか。
解説頂いた高橋先生からの豆知識が幅広く、奥深いです(笑)。
そして、鴨川デルタへ。飛び石を越えていきますが、
この飛び石は、河川の護床ブロックの一環の位置づけになっているとか。
賀茂大橋の下でエンディング。この賀茂大橋も立派な土木遺産です。
少しでも鴨川の流れを阻害しないように、桁下がスリムになるように設計されたとか。
賀茂大橋を上から見て、今回のツアーは終了です。

■終わりに

今回のツアー、土木学会のエクスカーションツアー企画として企画されましたが、土木の魅力はとてもよく伝わる内容だと思いました。参加者約40名くらいのうち、土木出身でない一般の方もかなり多くいらっしゃり、中にはこういうツアーをリピーターで参加いただいている方もいらっしゃったようで、土木の世界の広がりを感じることができました。それ以外にも、ネット上では何度もお会いしている方と久しぶりに対面でご一緒だったりと、とても充実していました。そして何よりも、ご案内いただいた高橋先生の知識量と、運営頂いた土木学会関西支部のみなさまには、とても感謝です。

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