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婚費(婚姻費用)ってなあに

 簡単に言えば夫婦が同居しているときはお互いの収入を合計した収入から生活費を出すであろうという発想の元、別居している夫婦の収入が多い方から少ない方に収入を移動するもの。家庭裁判所が当事者の収入に応じて一定の基準を設けている。

 離婚調停を経験した方や離婚周りの法律問題に関わる方は良くご存知のものだが、全く関係のない方は「何それ?」と思うものだと思う。関係者の間では省力形の「婚費」が使われることも多く、一般の方には分かり辛い専門用語と化している。

 この費用は冒頭で説明した通り、裁判所の基準では夫婦が同居していたらこのぐらい費用を使うはずだという前提で収入に応じた一定割合の費用が算出される。これは裁判所の基準なのでお互いが合意すればこの通りの費用でなくてもいいが、調停等争いの場ではこの基準値が用いられることが多い。

 夫婦でお互いの収入を明かさないで生活費は双方から毎月決まった額を拠出してそれで賄うという家庭も増えてきたので、
収入の多い方から
なんで自分の収入が増えると相手に渡さないといけないの!
とか
小さい子供にそんなにかかるわけない!
という主張をされる方もいると思うが、あくまでも夫婦はお互いの稼いだお金を合計して生活するという考え方が基準になっている。

 離婚等で争いが発生すると、なかなか婚姻費用は合意出来ない。裁判所が一定の基準で判断するしかなくなるのだが。


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