大奥2は多様性の物語？

　今クール楽しみにしているドラマに大奥2がある。大奥1では3人の将軍役女優の演技が圧巻であったが、2も演技巧者の役者さん達に魅せられている。

　ところでこのドラマが漫画原作でどちらかというとキワモノ的なもので際どい場面もあり、NHKがこの作品を作ったのには若干の意外感があった。しかし大奥2を見てきて、実はこの後半部分こそ多様性を大事にする今のNHKの考え方に合ったものだと思えた。

　混血の医師青沼が登場した時今ではタブーとなったあいのこという表現を敢えて使い彼が次第に仲間に信頼されていく姿を書いた。男性老中の中で生きる女性老中阿部には現代女性キャリアの悩みに通ずるものを。そして悲しい育ちとハンデを持つ和宮とそれに接する将軍家茂の優しさを描いた。他にも現在の多様化社会のヒントになる話題が散りばめられており、これらが今の世の中へのメッセージにもなっていると感ずる。制作スタッフの心いきを感じた。