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コンプライアンスを遵守して栄養不足で亡くなった判事

 朝ドラに、戦後すぐの頃食料管理法で人を裁く立場にあった判事が、自ら法を破る訳にはいかないとの信念でヤミ食料を口にせず栄養失調になり死亡した話が挿入されている。岩田剛典氏演ずる花岡の話なのだが、ご存知の方も多いように山口判事という実在の方がモデルになっている。

 亡くなられた当時もこの話には賛否両論あったという。もちろん現在同じ状況が発生することはあり得ないと思うが、もし今の世であったらどんな評価を下されるだろう。

 この話に対しては、コンプライアンスに厳しい今の方でもそこまでくそ真面目になることはないと思う方も多いと思う。

 だが法を作る、法を司るという立場は、自分の職責を果たすだけではなく、守ることにも命懸けの覚悟を持たねばならなということを訴えかけているのかな。だからこそ一般人は専門家にその管理を委ねているとも言える。もう一つ、ソクラテスが言うように悪法でも法である。先ずは従ってみて改善を言うべきということか?

 そうは言え実際に山口判事の立場で彼のような信念が持てる方は少ないだろうし、それは無理だろうとは思う。だが法を作る者、司る者は自らは法を犯さないという覚悟だけは持って欲しいと思うのだが。



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